つくづく裏切らないバンドだと思う。
OGRE YOU ASSHOLE通算3枚目、メジャーでは初となるアルバム「フォグランプ」。
淡いジャケット、8曲という構成、そしていつも通りのサウンドメイクと、昔からオウガを好きな人なら確実にハマる内容。
メジャーらしい気負いは全くなく、むしろインディーよりもマイペースな音楽をじっくりと奏でている。
これぞOGRE YOU ASSHOLE、という彼らのイメージの範疇の中で再び新しい傑作を生み出してくれた、そんなイメージ。
もちろん「ピンホール」や今作から聴き始める人にも、この独創性は伝わると思う。
それにしても歌詞やアンサンブルに於ける幻想度と郷愁感が更に強まったように思える。
異空間に入り込むような感覚。ある種の寓話のような感覚。 それでいて、ずっとあるような懐かしさも含んでいる。
特に出戸学の歌声はますます柔らかく、良い意味で形のない感じになってきたと思う。
一曲目はなんとなくキセルを彷彿とさせた。
気持ちの良いリフで押すキャッチーな「ステージ」や、ぼんやり始まってポップなサビへと行く「クラッカー」、
軽快なリズムが耳に残る「ヘッドライト」など、個々の曲の完成度、更に言えば芸術性は非常に高く、何度聴いても面白い。
特に表題曲である「フォグランプ」は、アドバンテージ〜コインランドリーの流れを汲むキャッチーなタイプの曲なんだけれど
一曲の中で曲調が何度も変わり、落ち着かないアンサンブルであるのにも関わらず質感はポップ、という
今までよりも一歩踏み込んだ楽曲として鳴っている。 素晴らしい。
不変を貫くオリジナルの塊のようなOGREの渾身の一作。
尚、パッケージに関してはメジャーらしく豪華になっております。ブックレットにイラストもいっぱい。
これらの曲がツアーでどう再現されるかにも期待。