(ここには本来『フェリーニの道化師』サントラCDのレビューを記載するべきですが、DVDあるいは映画本編について記載します。)
この映画、DVDになりませんね。随分待っています。
『フェリーニのローマ』や『アマルコルド(←これもDVDにならないだよなぁ)』とあわせて観れば非常に愉しめる傑作です。あわせなくても傑作ですが。
ビデオではソニーから一度出ています。ダビングした私はそれを随分繰り返しみました…。20年以上前ですね。
(ダビングしたテープはなくなってしまったので記憶で書きます)
ルポルタージュのような、そうでないような微妙な形式は『フェリーニのローマ』に似ています。
が、これはフェリーニの脳内世界が生み出した『フェリーニの道化師』です。ドキュメンタリーとかそういった形式ではくくれません。
冒頭のサーカスのテントのシーンやアニタ・エクバーグ(だったかな)が猛獣のように(吼えるように)振り向くシーンなど楽しいところがたくさんありますが、なんといっても終盤からの感動的で圧倒的なラストのショーが凄かった。さらに、ショーが終わった後静かになった舞台で二人の道化師(白い道化師とオーギュスト)が並んでトランペットを吹き去っていくところの哀感の深さときたら…。
この辺り関しては『81/2』を越えたと思っています。
もともとテレビ用の作品だったようですが(フェリーニ本人は『小品』と呼んでいた)クオリティは非常に高いものです。それゆえ放送当時のテレビ受像機での再生環境ではクオリティを十分に発揮できなかったようです。この点フェリーニ自身も不満があったといいます。
ということは
今現在DVDが出ればこの傑作の本来の(に近い)魅力を味わえるのではないでしょうか。
ぜひ、観たい。出してください。
追記
フェリーニのこの作品への思いは『私は映画だ』(フィルムアート社)などに詳しいので是非未見の方お勧めします。チャップリンへの思い(本編にも娘が出ているしね)など興味深いことが多く書かれています。