氷と炎の歌シリーズ(これも傑作)を読んで衝撃を受け、Tuf Voyaging(「タフの方舟」)を読んで感動し、本書を読んだのだが、期待に違わぬ面白さであった。
吸血鬼は古典的かつ個人的にはそれほど好きな題材ではないので、読むかどうか実はためらっていたのだが、この作者は全く新しい設定と切り口でこの題材を料理している。まず設定がユニークだ。舞台は1800年台のアメリカのミシシッピ川を運行する蒸気船フィーバードリーム号で、主人公は船主のアブナーと吸血鬼のジョシュア・ヨークだ。
このユニークな設定で、昼の種族である人間と夜の種族である吸血鬼の歴史と、吸血鬼の歴史を変えようとするジョシュアとアブナーの友情が描かれる。2人に絡む悪役も千年以上生きている吸血鬼の王のジュリアンや彼に協力する人間のビリーと役者が揃っており、ホラーとスリルとアクションが満載だ。
読み出したら止まらないことは請け合いの、お勧めの一品です。