内容(「CDジャーナル」データベースより)
グラミー8冠を獲った処女作に続く待望の第2弾。聴いた瞬間に彼女だとわかるスモーキーな声が、聴く者をリラックスさせる。今作ではよりカントリーに傾倒し、ノラが好きだというザ・バンドのテイストも少し加わりジャズ指数はさらに減少気味。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
ザ・バンドのリヴォン・ヘルム(ドラムス)とガース・ハドソン(ハモンド・オルガン、アコーディオン)が客演している曲が1曲ある。さらにガース・ハドスンはもう1曲にも客演しているが、それはタウンズ・ヴァン・ザントの「ビー・ヒア・トゥ・ラヴ・ミー」。97年に亡くなったテキサス出身のシンガー・ソングライターの『Our Mother The Mountain』(69年)からの選曲だ。また、ドリー・パートンがヴォーカルで客演している曲が1曲ある。これらの事柄から想像できるように、この新作は、『ノラ・ジョーンズ』の路線を踏襲した仕上がりになっている。なにしろオリジナル曲は、すべてバンドのメンバー(ノラを含む)の作品。そしてリズム・セクションはほぼ固定されている。すなわちこれはノラと彼女のバンドのアルバムであり、この点において前作と基本的に違いはない。
前述したゲストやカヴァーの選曲が物語っているように、音楽的にはカントリーやフォーク、ブルースなどを軸としたアメリカン・スタンダード路線。レコード会社で1回試聴しただけだが、演奏面では、リゾネーター・ギターが耳に残った。もちろん、音楽的には、ジャズの要素も見出すことができる。しかし、テキサス育ちのノラは、いわばピアノを弾きながら歌うパッツィ・クラインとでも言うべき存在。つまりジャズよりも、むしろカントリーとの距離の方が近い。
ノラ・ジョーンズは、アリシア・キーズのような大器ではない。ただし、存在としてのノラは、前述したようにパッツィ・クライン、あるいはパティ・ペイジのような米国ポピュラー音楽の保守本流に属するアーティストだ。こんなノラの音楽は、大多数の米国人にとってお母さんが焼いてくれたアップル・パイのようなものなのだろう、と推測する。素朴だが、大人になっても忘れられない“心の故郷”のようなものだ、と。その意味では、アルバム・タイトルに偽りはない。 (渡辺亨) --- 2004年02月号