私が学部2年の時に使用しました。古典制御の本です。
システム制御工学シリーズは、制御を専門にする人じゃないと難しいという声を聞きますが、この本に関しては初学者向けのせいかそれほど理解し難くはありません。
ただ、特徴としてHinf、ロバスト性、2自由度制御に触れてたりして初学者向けとしては高級な話題を取り扱っています。
数学的な素養としては、簡単なラプラス変換をおさえていれば十分読むことができるはずです。(あと、複素関数論をちょびっと)
コーヒーブレイクには、well-posednessやウォーターベッド効果など、より制御分野を
深く学習していく上で、避けては通れない問題について触れてあります。
また、さらっとスモールゲイン定理について書いてあったりして、制御分野の人ならではの
補足(こだわり?)がチラホラ見られます。
それ以外の内容に関しては、一般的な教科書とそこまで大差はないと思います。
しっかりと数式で導出過程が書かれていますし、定理の証明も、理解が深まるであろう箇所はされているのでとても理解がしやすかったです。
特に、制御器の設計法の箇所やループ整形の考え方を踏まえた上で、再度教科書全体を見渡してみるとさらに理解が深まりました。
ボード線図からほんとに色々なことが読み取れるのですね。
この本で勉強なさる方は、章末問題の一部の解説がネット上においてあるので参考になさるといいと思います。
また、著者の一人である藤田先生が、東京工業大学制御システム工学科の2年生を対象に行っている授業が先生のHPにアップされているので、参考にするとより理解が深まるでしょう。
(この本だけで勉強する場合、例題などの問題で式展開の行間を読む必要があります。初心者の私にはその行間を埋めるのが難しかったのですが、このpptを見たおかげで理解が非常にスムーズになりました。先生のpptファイルではしっかり式展開が書かれています。また、重要な部分がわかりやすく書かれています。)