最近、気になっていたフィンランド。でも、実態がつかめなかった。だが、この本を読んだら、フィンランドの人と生活がくっきりと浮き彫りになった。フィンランド語を勉強する著者の奮闘ぶりがものすごくユーモラスに描かれている。どんな壁が立ちはだかろうとも、めげずに、いや、むしろ楽しんで、道を切り開いていく姿は、読者に元気を与えてくれる。
やり直しがきく教育システムにより、「やっぱりフィンランドで勉強してよかった」と、著者自身が述懐しているように、お手本になりうる発想が、この国にはいろいろありそうだ。「フィンランド人との付き合いのなかで素直になった」と著者は言うが、多くのフィンランド人と長年にわたって友情を育てることのできた著者の人間性も素晴らしいと思う。
寒い北国の四季の移り変わり、留学生を温かく見守り助けてくれる先生や隣人、いろいろな国からやってきた仲間達、どの章もあまりにも生き生きと描かれているので、読み進むうちに、どんどんフィンランドに魅了されていく自分に気づく。そして、読み終わると、さわやかな気分になり、フィンランドが大好きになっていた。