これは、あるフィリピンの少女の成長の物語です。
彼女の名前はピア。
両親には会ったこともなく、祖父母の家に引取らた。
そんな特別な事情も確かにあります。
でも、それ以外は、ごく普通のフィリピンの女の子。
そんな普通の女の子が・・・
どうして少女売春をさせられるように
なってしまったのでしょうか?
色々な理由がからみあっているけれど、
一番の理由は貧困と無知かもしれません。
この本を読んでそう思いました。
家で宿題でもしようものなら、おばさんがこう怒鳴る。
「家の仕事を手伝いな! 学校に通うより、
外で仕事をして金をかせいできたらどうだい」
家族や親戚がすべてそんな人じゃないけれど、
そんなおばさんに反論出来るはずもない。
少女は小学校をやめ、仕事に専念しはじめた。
家に帰ると、その日の稼ぎを全ておばあさんに渡すのだ。
僅か8歳の少女にかかる経済的重圧。
そんな時、仲介人から「ひみつの仕事」を紹介される。
「仕事なんだからとちゅうで泣いたり、帰ってきたりするんじゃないよ」
そう言い含められ、現場で初めて知る仕事の内容。
その巧妙なやり口に、少女は確実に人生を絡め取られてゆく。
こんな地獄のような日々から救出され、
それから何年もかけて立ち直った少女の記録。
あまりにも深く傷を受けたため、
立ち直ることさえ血の滲むような思いであったことは
想像に難くありません。
その少女は今、
たくましく成長して闘っています。
自分と同じような深い傷を受けた少女を救うために。
そして、そういう少女をこれ以上増やさないために。