本書は、フィッシャーが個人投資家に向けて、自らの投資経験と多くの失敗例の分析から導いた投資の基本原則をまとめたものである。彼の投資法はバフェットと同様に長期投資であり、投資対象はタイトルにあるように「超成長株」であるが、本書の言葉を借りてさらに的確に言えば、「厳しく選び抜かれた少数の最優良株」に投資し、「最小のリスクで資産を最大化する」投資法である。
投資関連の本のなかには、内容が曖昧で、無難な投資原則を並べ立てているだけのものも多いが、本書の良いところは、良いものは良い、悪いものは悪いと歯切れよく述べられていることである。「どれほど割安な株であっても、せいぜい5割引のバーゲン品でしかない」とバリュー株投資を皮肉り、「投資家は決して10%や20%の小さな利益にではなく、何年間もかけて10倍近くになるような株価の成長にこそ興味をもつべき」と断言する。
構成は、まず「最高の株を選び出すための15のポイント」で彼の言う超成長株を見極めるための実践的な方法が示されている。その後、投資家が興味を持つであろう「何を買うべきか」「いつ買うべきか」「いつ売るべきか」の各章が続き、さらには「行きすぎた分散投資をしてはならない」をはじめとする投資家が陥りやすい注意点を示した「賢い投資家になるための5don't」が用意されている。
本書は、個人投資家に向けて語りかけるように書かれており、難しい専門用語はほとんど見当たらない。それゆえに、投資の初心者でもわかりやすく、難しい投資原則にがんじがらめになっている経験者にはあらためて自分の投資法を見直すよいきっかけになるかもしれない。彼の言葉から伝わってくるのは、多少の噂や野次に惑わされることのない投資に対する確固たる姿勢である。本書を読んで彼の力強い投資家魂を感じてほしい。(大角智美)
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45 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
原書は良書である。,
By 酒井 (名古屋市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために (単行本)
先に断っておくと、星の二つ分は原書とフィッシャーに敬意を表して。一言で表すと「ど下手」である。 そこかしこに書かれている訳者の主観からの洞察はどれも的はずれで、相場観の欠如を物語る。 そのような者が訳しているから、原書は良書なのだろうが、いびつに意味もねじ曲げられている。 また、フォントいじりを駆使しているところなど、自分は強調すべき点すら上手に表現できませんと白状しているようなものだ。 ライターとしても、アナリストとしても失格である
25 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
フィッシャーに敬意を表しますが・・・。,
By
レビュー対象商品: フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために (単行本)
約50年前に書かれた書籍とは思えないほど、現在においても通じる普遍的な内容だと思います。特に「いつ売るべきか − その株に売り時はあるのか?」の章に記載されている例え話で、卒業式にクラスメイトの中から3人を選んで投資する一説のあたりに、フィッシャーの真髄を感じました。 本来であれば投資のバイブルとして大切にしたい本になるはずが、残念ながら以下の問題があってバイブルとは言えない(呼びたくない)書籍になっています。 ・「ロッドマン化」と呼ばれる太字の強調が読み難く邪魔であり、強調点も妙にずれている。 ・NOTES と称した訳者のコメントが前半に頻繁に登場し、フィッシャーの言葉をさえぎっている。 さらにその内容がフィッシャーを超える立場の人が書いているようなスタンスだが、やはり的外れで不快なことこの上ない。 ・このような名著に対して、横書きでの記載は軽薄な印象を受ける。普通に縦書きで良いはずである。 この本を読む際は、できる限りロッドマン化を無視して、さらに NOTES を読み飛ばすようお勧めします。 原著「Common Stocks And Uncommon Profits」の内容を翻訳しただけの書籍の出版を希望します。
21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
パフォーマンスを高めるために,
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レビュー対象商品: フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために (単行本)
本著は、最も成功した投資家の一人バフェットの師匠の一人であり自身も成功した投資家であるフィッシャーが、一般投資家向けに自身の投資の考えを紹介したものである。今日バフェットの名前とともにバリュー投資が投資雑誌の紙面にしばしば登場するが、バフェットの成功を語る上でグラハムのみに注目しては片手落ちだ。グラハムの投資方法はすばらしい。しかし、常に新たな主導株が登場する市場において、勉強熱心な多くの一般投資家にとってそれのみでは退屈ではないだろうか?また、グラハムの言うような多数の分散投資は個人投資家のほとんどには、資金的に無理ではないか? そのように感じる人は、評価の高いこの本を読んで、成長株の視点を銘柄選択のときに反映してはどうだろうか。 ただ、白状するとこの本には大きな欠点が2つある。 ふたつめは、解説のNotesが余りにひどい。 出版社や監修者らは自身の名誉・良心、読者の為に新版では、Notesと編集方法を見直すべきだ。 ただし、翻訳は自体は読みやすく、語りかける文章にしている点は、高く評価したい。
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