数年前に出て一部ビートルマニアから不評を買ったCDの紙ジャケSHM−CD盤。「トニー・シェリダン・フィーチャリング・ザ・ビートルズ」というのが適切で、リンゴ・スター加入前(ドラムはピート・ベスト)のビートルズのメンバーが参加しているのは1, 2, 4, 5, 7, 8, 10, 11曲目(13, 14曲目は4曲目と同じ演奏にそれぞれ独語イントロ、英語イントロを加えただけのもの)の8曲。ついに全オリジナル・アルバムのリマスター盤発売ということで再びビートルズが脚光を浴びるなかの同日発売で、便乗商品の匂いがプンプンだ。なお、仕様は以下のとおり。
・初回生産限定
・SHM‐CD仕様デラックス・エディション:ディスク1がステレオ版オリジナル・アルバム+2、ディスク2がディスク1(オリジナル+2)+2のモノ盤
・ドイツ制作2004年リマスター音源
・ドイツ初回盤LPを再現した紙ジャケット仕様
・ドイツCD用28頁ブックレット封入
・別内容のドイツ盤LP及び70年代のドイツ再発盤を再現したボーナス紙ジャケつき
・初回盤LPを再現したシリアル・ナンバー入りレーベル・カード封入
ただ、1曲目ではジョンのリード・ヴォーカルを堪能できるし、トニー・シェリダンとの録音がひととおり聴けるということでは、今まで聴いたことのない人なら買っても悪くはないだろう。ジョージとジョンの共作インスト・ナンバーである2曲目や、後にジョージがトラヴェリング・ウィルベリーズとして録音した11曲目のシェリダン&ビートルズ・ヴァージョンが聴けるのも興味深い。ビートルズの絡んでいない曲でも、レイ・チャールズ作の6曲目、ビーチ・ボーイズも録音した9曲目などがあり、不適切なタイトルで便乗商法するポリドールへの怒りや当時は主役だったトニー・シェリダンへの哀れみなどをわきに置いて、60年代初頭のロックンロールのCDとして聴けば、それなりに楽しめるCDではある。