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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「心のなかの波」,
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レビュー対象商品: ファンタジーと言葉 (単行本)
この本は元々「心のなかの波」と言う作者の4冊目のエッセイ集から、19編を選んで編集されたものだそうです。この「心のなかの波」と言うタイトル自身が、ヴァージニア・ウルフの手紙から取られており、この本の中でも引用されています。それだけ、作者のヴァージニア・ウルフへの傾注の深さを感じられます。 このエッセイ集は、かなり多岐に渡って語られています。 人類学者の家に育ったこと、子供時代の豊富な読書量、そしてファンタジーへの言及、更には、「心のなかの波」と言う言葉に象徴される「言葉」、特にその「音」の読者との共鳴について語られています。 もちろん、フェミニズムについても語られていますが、何と言っても、この本のメインは、「心のなかの波」です。 「言語」は本来「音読」により、作品の「リズム」を掴むことが大切で、それにより、読者の精神が作者の作品の心と共鳴して、その世界に入り込めるのだと言っています。逆に言えば、ものを書くという時には、その「リズム」を大切に書かなければいけないと言うことになります。 ウルフは、「文体って全部リズムなの。いったんリズムをつかんだら、間違った言葉なんて使いようがないの。・・・ある光景、ある感情が心のなかにこの波をつくりだすの。」と言っています。 天才ウルフならではの感覚なのかも知れませんが、何となく本を読む側としても、「リズム」の良し悪しは、その本の読みやすさに繋がり、その本の中に入り込みやすさに繋がっているようにも感じます。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「自由な声」に耳をよせて,
By カナブンとスズメ (空想の世界) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ファンタジーと言葉 (単行本)
ル=グウィン女史は広い視野の持ち主です。「われわれが中心である」と思い込んでいる方々を鋭く批判しています。 例えば、262頁で「政治家や説教師や評論家が『家族』という言葉を 発するにもかかわらず、家族がどのように構成されているか見ようと する人はほとんどいないようだ」と述べています。 さて、昨今、「家族」をめぐる言説が氾濫していますが、 われわれが用いる「家族」は社会的支配者側の「家族」像に すぎないのかもしれないと思いました。 一方、社会的弱者・被支配者たちは支配者側の「家族」に 近づくことを強制されているのではないか... 「家族」のあり方は多様であるはずなのに... 「何らかの不安」によって世の中全体が保守化していっていますが、 ル=グウィン女史の「自由な声」は実に痛快でした。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
言葉、そして音…,
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レビュー対象商品: ファンタジーと言葉 (単行本)
ル=グウィン女史にとって、「言葉」がいかに重要な地位を占めているかがわかります。また、本書では「言葉」だけではなく、それを紡ぐ「音」についても言及されています。物理の授業において、音は波動だと習います。物語を通して伝わる波(リズム)が読者の心の中を流れる波と同調したとき、人の心は深く揺さぶれるのでしょう。
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