山口定氏は、ファシズム論及び、ナチス・エリート論で知られている人物。その論調は極めて明快。
様々な側面からファシズムを分解・解剖し、それぞれの国家における特質性を見事にあぶりだして読者に提示するその手法は見事なものだ。
日本におけるファシズムの有無は議論の余地があるが、ファシズム自体が明確に定まりにくい今の状況では結論はなかなか出しにくい。
そんな中、ファシズムという思想がどのような理論体系であったかを正確に論じるには本書はこれから必須の一冊となっていくだろう。
社会科学を勉強する際にも勧めたい一冊だ。