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最も参考になったカスタマーレビュー
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
天才ファインマンの科学的業績の全貌がわかる!,
By 喧 (埼玉県さいたま市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ファインマンさんの流儀 (単行本)
量子電磁気学のリノマライゼーションの業績で、朝永振一郎、ジュリアン・シュウィンガーらとともにノーベル賞を受賞した天才リチャード・ファインマンが生涯になしとげた科学的業績の全貌を知ることができる稀有な一冊。ファインマンの業績といえば、彼の本領たる素粒子理論における経路積分法、V-A理論、パートン模型といったあたりが有名ですが、他にも量子重力、超流動、量子コンピュータなどの領域でも重要な仕事をしてるんですね。それらあまり知られていない領域の仕事についてもしっかりと解説がある本というのは他には見当たりません。ファインマン自身は、自身の最大の業績であったはずのリノマライゼーションは自然の法則を明らかにしたいという彼の切なる願望を満たすものではなく、自分はひとつもそうした発見をなしとげられていないと感じていたらしい。理論に現れる無限大を実験値に置き換えてしまうリノマライゼーションの処方が現に可能であるという事実それ自体こそが、自然の奥深い仕組みを明らかにするものであったのだと今では認識されていますが、当時はあくまで一時的な、根本的な理論にいずれ取って代られる運命にあるものだと思われていたのでした。 その際立つ独創性においてファインマンは疑いもなく20世紀後半期最大の理論物理学者であったけれども、量子革命後の時代と標準模型確立の時代の狭間の時期に最盛期を迎えた天才の宿命として、彼は量子力学理解の深化によるクォーク力学解明への地ならしという重要だが派手さのない歴史的役割を担わざるをえなかったということなのかもしれない。
5つ星のうち 5.0
ファインマンが持っていなかったかもしれない視点,
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レビュー対象商品: ファインマンさんの流儀 (単行本)
新たにファインマンへの親しみを増してくれる本。パスツールの名言「幸運は準備のできた精神に微笑む」 が訳者あとがきにも現れている。 この本がよいのは,訳者あとがきにもあるが 「「対称性あるところ,それに対応する保存則が存在する」という二十世紀の物理学に大きな影響を及ぼしたネーターの定理を発見したエミー・ネーターが女性であるがゆえに大学入学を拒否され,辛い経験を強いられたことにさりげなく言及している。クラウスの,女性科学者への公平な立場と,過去の差別への憤りの現れなのだろうかと訳しながら感じた。」 という,ファインマンが持っていなかったかもしれない視点があるからかもしれない。
5つ星のうち 4.0
ファインマンの物理とは,
By firefox (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ファインマンさんの流儀 (単行本)
有名なエッセイで一般に知れ渡っているファインマンだが、逸話や人物像ではなく、その科学面での業績を中心にした伝記である。こういった取り組みは大いに歓迎なのだが、いっぽうで難しい科学の解説をしないとならないので、著者の力量がおおいに試される。結果はなんとか及第点といったところか。翻訳者の本は何冊か読んでおり、これまで違和感を覚えたことはないので、原著に問題があるのだろう。二重スリットや観測者問題など、量子論ではおなじみの現象から述べられているのだが、残念なことに、解説が下手である。いや著者が学者で現象をよく知っているだけに、正確さを期するあまり、わかりづらくなってしまっているのである。あるていどの曖昧さを許容して、読者にわかった気にさせるのも重要だと思う。科学面以外では、読みやすいので、やはり著者の几帳面さが出てしまっているのだろう。 量子論の導入からして、こういった調子なので、ファインマンの数々の業績も、頭に入ってこない人が多いのではと懸念する。 わたしも学生の頃ファインマンの教科書にお世話になったが、自分がいかに方程式の導出と暗記だけですませているかが痛切にわかり、むしろ早々に限界を知った記憶がある。 ファインマンが何を考えたかを、なんとなくでも知りたい人には良い本だと思う。
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