かつての隆盛はどこへやら、中々元気な作品が出てこないアメリカのホラー映画。
おかげでちょっとヒットするとすぐにシリーズ化に走るばかり。
第5弾が公開待ちである本作など、その代表例ですかね。
人気の秘密はやはりこの第一弾を見れば良く分かります。
それまでのアメリカンホラーとはちょっと違ったアプローチは確かに新鮮でした。
第一に宗教色が殆ど感じられない:飛行機事故で死ぬはずだった主人公達は迫りくる死の運命からの救済を信仰に求めるような行動を取らない。アメリカ映画では珍しいですね。
第二に「敵の存在」が希薄である:主人公達が戦う相手は一応「死神」とでも言えましょうが具体的に姿・形を持つ存在ではなく、したがって画面にも現れない。
第三にはある種の「ゲーム感覚」がある:「死ぬべき運命」から逃れた主人公達は追いかけてくる「運命」を回避する方法を探さなければなりません。
その過程自体が本作のストーリーであるとも言えるのですが、観客からすれば結局のところこの攻防が激しければ激しいほど「楽しい」(怖いとはちと違う)訳です。
後は如何に面白い展開を思いつくことが出来るかとその見せ方次第だと思います。
低予算、知名度の低い若い役者達が主人公、アイデア勝負といったB級映画の王道を行く作品ではありますがエンタティーメントとしてのアメリカ映画の底力はこういう作品にこそ表れるもの。
この映画の持つ一種の「ゲーム感覚」は広く世界に通用するものだと思うのです。
ただ、これを「恐怖」と呼んでよいものかどうか少し迷うところもあるのですがね(だから星一つマイナス)。
さて、最新作が間もなく公開になりますが、意外なことに「シリーズ」としての整合性を図る演出があちこちにあり、マンネリ気味だったシリーズにちょっと新たな息吹を吹き込むことに成功しております。
第5弾ををご覧になる方には少なくともこの第一作だけは見ておくことをお勧めいたします。