「13日の金曜日」等のスプラッタ映画、「羊達の沈黙」や「セブン」に代表されるサイコホラー、そして「エクソシスト」等に代表されるキリスト教的な神(善)と悪魔(悪)の対決を描いたオカルト映画などから新鮮さが失われてしまって中々元気なホラーが出てこないアメリカのホラー映画。
本作はこれまでのアメリカンホラーとはちょっと違った異色作と言えるかもしれません。
第一に宗教色が殆ど感じられない:飛行機事故で死ぬはずだった主人公達は迫りくる死の運命からの救済を信仰に求めるような行動を取らない。アメリカ映画では珍しいですね。
第二に「敵の存在」が希薄である:主人公達が戦う相手は一応「死神」とでも言えましょうが具体的に姿・形を持つ存在ではなく、したがって画面にも現れない。
第三にはある種の「ゲーム感覚」がある:「死ぬべき運命」から逃れた主人公達は追いかけてくる「運命」を回避する方法を探さなければなりません。その過程自体が本作のストーリーであるとも言えるのですが、観客からすれば結局のところこの両者の攻防が激しければ激しいほど「楽しい」(怖いとはちと違う)訳です。
この発想は中々上手いと思うのですが後は如何に面白い展開を思いつくことが出来るか次第だと思います。
低予算、知名度の低い若い役者達が主人公、アイデア勝負といったB級映画の王道を行く作品ではありますがエンタティーメントとしてのアメリカ映画の底力はこういう作品にこそ表れるものだと思います。その意味でもおススメ。
別の監督の手による第2弾も公開済みですが第1弾である本作のジェームズ・ウォン監督による第3弾が製作中とのことなので楽しみです。
今や人気のジャパニーズホラーのメインテーマとも言える「怨念」同様、この映画の持つ「ゲーム感覚」も広く世界に通用するものだと思うのです。
ホラーとしては「あまり怖くない」のですがね(だから星一つマイナス)。