ダイアナ・パントンの歌声って、耳元で囁かれるようなくすぐったさを感じさせる、スィートでキュートな癒し系。
メロディ・ガードの声を明るくラブリィにした感じ? かな。ステージでマイク握って歌っているというより、某ジャズ雑誌やライナーに書かれていたように、そばに寄り添って歌ってくれているような雰囲気です。
この 3rdアルバムは、前作「
ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた」と同じく、彼女のそんなイメージにぴったり合った編曲とバンド演奏で聴かせてくれるジャジー・バラード集。バンドは、前作以上に豪華なのに、彼女に寄り添うように品良く奏でられていて、う〜ん、実に上手い。特にピアノがいい。凄いバンドがバックについたもんです。
最初に聴いたときは「似たようなのが続くなあ」っと思ったものの、なぜだかとても聴きやすい。何度聴いても飽きないのが不思議で、彼女の魅力にどんどん引き込まれていくのが面白く、聴き込むうちにアルバム・タイトルの “Pink” の意味も分かったような気がしました。
恋に落ちた女性が、好きな人の顔を見たり声を聞いたりしただけで、内に秘めた恋心が薄紅色に染まった顔になって表に出てしまう、そんな微妙で繊細で可憐なイメージに溢れたアルバムなんだ、と。まっ、女性に限ったことじゃないですが(笑)。
パントンと同じくカナダのジャズ・シンガー、ダイアナ・クラールは言わずもがな、若手のソフィー・ミルマンのパワフルでパンチの効いたハスキーな歌声も、エミリー・クレア・バーロウの明るくチャーミングな歌声も大好きな私ですが、今日から癒し系のダイアナ・パントンも私のお気に入りの仲間入りです。
追記
本作品が、カナダの2010年ハミルトン音楽賞(Hamilton Music Awards)の 3つの賞にノミネートされ、女性歌手部門とジャズ作品部門で最優秀賞を受賞(2010年11月)。これからの活躍が益々楽しみです。