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最も参考になったカスタマーレビュー
20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
過去の受賞作品を全て掲載,
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レビュー対象商品: ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 (単行本(ソフトカバー))
優れた報道写真に与えられるピュリツァー賞の過去の受賞写真を全部収録した本。同時に、賞の背景や変遷、撮影データ、それぞれの作品やその事件についての説明、撮影した写真家の横顔といったことについて詳しく文章で解説している。硫黄島の星条旗、ベトナム戦争、ケネディ暗殺犯として逮捕されたオズワルト殺害、エチオピアの飢餓、オリンピック、ルワンダ紛争、ソ連崩壊、コソボ難民、アフガニスタン、WTC、イラク戦争、オバマ大統領誕生、他。「はげわしと少女」を撮影したケビン・カーターの最後はちょっと悲しい。浅沼次郎社会党書記局長暗殺事件の写真は、アメリカ以外では初の受賞でもちろん日本人初というのは知らなかった。沢田教一と酒井淑夫の作品ももちろん載っている。 撮影機材の進歩がもたらしたものについても言及してある。カメラの小型化やデジタル化は報道写真の分野に大きな恩恵をもたらした。特に後者については、現像処理が不要になって直接現場からデータを送れるようになり、通信社に属している人以外でも賞を取れるようになった。ただ、どこの通信社でも禁止をしているものの、加工が容易になったために手を加えられたものが伝えられるリスクも出てきているとか。あと、データを見る限り、1960年代後半からは使われているカメラは日本製がほとんど全てだということに気付く。 良質な内容である。ただ、ちょっとお高い。受賞作品の写真だけならネットでも見つかる有名なものばかり。こだわりのある人でなければ中身をよく確認してから購入した方がよいかもしれない。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
それでも彼らは今日もシャッターを切る。彼らの感じる痛みを思ってやみません。,
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レビュー対象商品: ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 (単行本(ソフトカバー))
写真部門が創設された1942年から昨年2011年までにピュリツァー賞を受賞したすべての写真作品を掲載した一冊です。「硫黄島の星条旗」、「浅沼稲次郎 暗殺」、「オズワルド殺害」、「ナパーム弾から逃げる裸のベトナム少女」など、どこかで一度は目にしたことのある高名な報道写真がまず目を引きます。ベトナムで川を泳ぐ家族を沢田教一が撮った「爆撃からの逃走」も掲載されています。 被写体のかかえるテーマは、戦争や疾病、殺人や憎悪、差別や貧困など、人類を苦しめる事象が大半です。わずかに家族の再会やスポーツの祭典など、希望と感喜をテーマにした写真が含まれていて、そうした写真には安堵と感動を素直に覚えることができます。 それぞれの写真作品に付された文章は、写真を殺すことのない、抑えた簡潔な筆致で、被写体である事象の背景と、その撮影者の苦悩とを伝えています。死の恐怖と背中合わせであったり、被写体の痛ましい末路に心を折られる思いをしたりする多くのカメラマンたち。彼らが生み出す写真が私たちの心を深くえぐるように、カメラマンたちの心をもまた深くえぐられていたことが良くわかります。 受賞は確かに名誉なことですが、賞取りレースに積極果敢に乗り出す意図をもって被写体にのぞむカメラマンはいません。何かを伝えたい。世界を変えたい。そういう思いでファインダーをのぞく彼らにとって、受賞が世間からのやっかみや疑念を生む契機になることもまた、悲しい現実としてあるようです。 なお、個人的に私は、2003年に「エンリケの旅」の写真が特集部門で選出されていたことを知って驚きました。 ルポルタージュ『Enrique's Journey』が特集記事部門で受賞を果たしていたことは、この本を読んだときに知っていましたが、写真も同時に選ばれていたことは知りませんでした。
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
魂の写真集,
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レビュー対象商品: ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 (単行本(ソフトカバー))
1964年、ベトナム戦争を取材してピューリッツァー賞を受賞したN.Yタイムスの記者デービッド・ハルバースタムは序文で、AP通信カメラマン、ホースト・ファースが2度にわたり同賞を受賞した理由を「猛烈な勤勉さと、並外れた周到さと、たぐいまれな犠牲的行為の結果」と結論付け、決して偶然の産物では無いとしています。どの写真もそれら、目に見えない努力の賜物であり、今流行りの安易なヤラセではありません。命を危険に晒しながら記録に残す決定的瞬間。本書に載っている写真はかつて見たことのある写真ばかりですが、本書には当時の時代背景や、撮影者の境遇など、作品が生まれた必然性も記されています。ページを捲りながらじっくりと観ました。1985年、エチオピアの飢饉を撮ったスタン・グロスフェルドからアフリカの惨状は報道テーマの1つになりました。私が忘れられないのは、1994年、「ハゲワシと少女」を撮ったケビン・カーターです。「目の前の飢えた子どもを助けることが優先ではないか。撮影者はハゲタカと同じだ。」この言葉で意気消沈し、ケビンは自殺します。ケビンが撮った写真は世界中を駆け巡り、受賞したことで歴史に残る作品になりました。このことが目に見えない形でアフリカの人々をどれほど救ってきたことでしょう。報道の難しさを感じます。 2008年、ミャンマーの反政府デモの様子を間近で撮影していたAPF通信ジャーナリストの長井健司さんが銃弾に倒れた。彼は仰向けに倒れたままカメラを回した。その様子をロイター通信カメラマン、アドリース・ラティーフが写真に収めた。長井さんは不帰の人となった。後にラティーフは遺族に面会してその時の様子を伝えている。長井さんのようなジャーナリストがいることを誇りに思うと同時に、長井さんとラティーフの立場が逆転していた事も有り得たことで、複雑な心境になりました。 2012年のピューリッツァー賞は誰のどんな作品が受賞するだろうか。人々の幸せを伝える作品であってほしい。
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