ピピンとトムトムという仲良し二人組が、近所のおばあさんの命を受けて、隣の空き家に探検にいくと…という話が本筋で、そこで見た事やおばあさんの秘密、また、名脇役の近所の三姉妹おばさん達の話(人の気持ちや言動の描写が非常にウマい!)が絡み合い、最後にはスッキリさっぱり気持ち良くパズルのピースが合わさります。
教訓じみた話ではないのに、誰もが自分や他人で思いあたる言動がしばしば出てくるので、子供には本の中で人生経験できてしまう側面も持ち合わせた(しかも描写が嫌味が無い。まるでスパイスのように目立たないように味を添えている。)お得な内容とも言えましょう。
明るく面白くほのぼの時々ハラハラ、ラストはスッキリバッチリ!の内容で☆5つ。
対象は、漢字やボリューム、内容をみると、小学2年生〜4年生向けでしょうか。
『作者について』
どうしてこの作者の本はどれもこれも、小さい頃の不思議な感覚を呼び覚ますような、ふんわり時々しんみりな非現実なのでしょう。
どの物語もファンタジーなのに、幼い頃、私は確実にこの世界に居た!と思わず思ってしまう空気感です。
大人になってからこの作者を知りましたが、読書中、「あー、いつまでもこの世界に居たかったなぁ」とふと思ってしまったり、物語が終わりに近づいてしまうのが非常に残念に思ったりするくらい、どの本も素晴らしい!
小学生の低学年から読める本が多いのに、作中の沢山の出来事が最終的にきちんとあるべきところに収まる気持ちの良い構成も一級品です。
しかも嫌味が無い。
登場人物は押し付けがましくない。
読み始め1ページ目から必ず物語の世界に引き込まれます。ぐわぁ〜んと。
私に娘が出来たら必ず読ませてあげたい作者です。