これほど魂を揺さぶる映画にあったことがありません。
口がきけず、ピアノを弾くことでしか自分を表現できないエイダ。
そのエイダを世間体を繕う為に、未開の地に迎え入れた主人。
エイダに生身の愛欲でもって迫り、求め愛した恋人。
一見この3角関係のような映画です。
しかし、実際はこの愛の物語の中に、名ばかりの主人の介入の余地はない。
ピアノと恋人がエイダを取り合っているようにも見えます。
(だからなのか原題は「THE PIANO」)
どの場面を切り取っても、セピアの絵の中のように美しいです。その反面、肉欲や愛に目覚める感情表現は、とても生々しくエモーショナル。
エイダの感情の動きとともに響くマイケル・ナイマンの音楽は、時にはさざ波のように、時には打ち付ける雨のように、見るものの心に迫ってきます。
音楽に身を委ねるように、感じるままにこの映画を観てみてください。
只の不倫映画や3角関係映画ではないです。
壮大で美しい愛の詩のような映像と音楽。
楽器を偏愛する人には、すごくわかりやすいかもしれません。
相性が合えば、観終わった後浄化されたように心地よくなれるかもしれませんよ。
それにしてもDVD生産,もうしてないんですね。
買いそびれたことを猛烈に後悔してます。(泣)
残念でなりません。ぜひぜひ再販を!!