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ピアノ・サンド (講談社文庫)
 
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ピアノ・サンド (講談社文庫) [文庫]

平田 俊子
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

好きな男の全てはいらない。ーー離婚して二人用の家具が居心地悪くなった頃、ピアノを預かることになった。百年前のフランス製、燭台付き。元クラスメートの槙野と親密になりながらも、執着はしない日々に、ピアノは変化をもたらすのか?
野間文芸新人賞作家がぎこちなく生きる女の愛しさを描いた全二篇。

内容(「BOOK」データベースより)

好きな男の全てはいらない。―離婚して二人用の家具が居心地悪くなった頃、ピアノを預かることになった。百年前のフランス製、燭台付き。元クラスメートの槇野と親密になりながらも、執着はしない日々に、ピアノは変化をもたらすのか?野間文芸新人賞作家がぎこちなく生きる女の愛しさを描いた全二篇。

登録情報

  • 文庫: 245ページ
  • 出版社: 講談社 (2006/11/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062755645
  • ISBN-13: 978-4062755641
  • 発売日: 2006/11/16
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 761,056位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
表題作「ピアノ・サンド」と「ブラック・ジャム」の2編と「かなり長めのあとがき」、角田光代さんによる解説が収録されています。

「ピアノサンド」は、別れた夫と使っていた家具を大切にするわけでも処分するわけでもなく、ただそのまま使っている女性が主人公。極力消極的な毎日を続けるうちに、知人の紹介で古いピアノを引き取ることになる。まずは置く場所をつくらなくては。彼女の生活に変化の兆しが?ピアノには特別な思い入れもある。しかし・・・という話。

読んでいる最中は何となく印象の薄いストーリーだな、と感じていましたが、読んだ後に主人公の住むマンションや街をぼんやりと思い描いている自分に気が付きました。作者が詩人だからでしょうか?場の雰囲気が体に染み込むようです。

「ブラック・ジャム」は読んでいてとても痛い話。

あとがきがかなり面白く、作者についてもっと知りたいと思いました。
このレビューは参考になりましたか?
形式:文庫
話題も尽きかけたようだし、そろそろ電話を切ろうと思ってるところに、
諏訪が新たな話題を提供した。「ところで
百年前のピアノがあるんだけどさ、誰か預かってくれる人いないかな」

こうしてお話は、はじまるんです。
フランス製の小振りなアップライト。
譜面台の横には燭台がついているそうな。
音の方はどうかというと、もう調律のしようもなくて、
このまま朽ちはてさせてあげた方がいいでしょう、
と調律の人も言ったとか。ぺこぺこした音がする、
と、電話の向こうのかつての同僚は言うんす。

主人公の気持ちは、動きます。
燭台つきかぁ、火事になったりしないかしら、なんて。
そんなふうに言葉を迂回させながら、けれども本心は、
しっかり惹かれているんです、その
「このまま朽ちはてさせてあげた方がいいでしょう」のピアノに。
で、つい、
言ってしまいまうんです。「わたしの部屋は
狭いんだけど、無理すれば何とか
置けるかもしれない。
ただ置いておくだけでいいなら何とかなるんじゃないかしら」

実はいまの彼女は、離婚をしてしばらくになるものの、
一人暮らしをしている状態に、まだ、うまく、
慣れていないんです。それに、まだしばらくは
大丈夫
とはいうものの、銀行預金の残高も少しづつ
減っています。その上マンションの部屋にはそう広くはないし、おまけに
まだ結婚していた頃のダブル・ベッドをはじめ、さまざまな家具がいまなお
おさまっています。いったいどうしてそんな
楽天的な
返事を、してしまったのでしょう。

そんな煩悶のさなかに、いつものように彼女の
愛人が、部屋へ訪ねてきます、
つかのまの歓談といわゆる情事を愉しみに。
彼女はいつも、かれが来ると、買ってきた(それなりにおいしい)
サンドイッチを出します。だって、じぶんで料理をつくると、
かれの奥さんの料理と
比較されそうで
嫌だったから。

さぁ、これからいったいどうなるんでしょう?

わたしの悲しみは結局のところ
わたし以外のひとにはわからない。
人生のなりゆきのなかで、その、
なかなかに受け入れがたい認識を結局は
仕方のないこととして
受け入れたことのあるひとには、
この文体に宿る冬の光のようなあかるさとユーモアが、
かけがえのないものとして感じられるでしょう。
ジャン・フィリップ・トゥーサンやガートルート・スタインを読むときにも似た、
軽くて、質実な、言葉の体験。

いいえ、そんなことより、この主人公は
一度も名前を
呼ばれないんです。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
詩の世界で 2006/1/26
By らん
形式:単行本
元々は、詩の世界で活躍されていた方らしく、何とも言えない間が感じられます。不倫をしている女性が登場しますが、不倫という、確固たる基盤がない上に成り立っている、壊れやすい幸せを感じつつ、淡々と日々が過ぎているが、やっぱり目をそらせない辛さが、ずっとにじんでいる作品でした。

印象にのこりました。ピアノが弾ける方、弾けることを幸せにおもえます。
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