まるで「岩波新書」かと思うようなデザインですが、内容もしかり。
写真等は一切なく、すべて文字です。しかも不定詞、過去分詞、従属接続詞等の用語が飛び交うビートルズを例文として用いた教科書のような重い本です。ちなみに本書は後期81曲が対象。発表順にオリジナルナンバーすべての解説が展開されますが、著作権が関係しているらしく、1曲分の歌詞すべてが載っているわけではなく、歌詞の一節を抜いて解説されているので、いつも聴いている曲ではあっても「あれ、これどこの歌詞だっけ?」となってしまい、例文とメロディーがなかなか結びつかなかったりします。しかし、分析の切り口はなかなか鋭く、歌詞カードの訳詞から、名著として名高い内田久美子氏の「ビートルズ全詩集」の訳にまでバッサバッサと切り込んでいき、なるほどと思える部分も。
とにかく活字と高校レベル以上の専門用語が飛び交うまれに見るビートルズ本なので、マニアを自称する人、歌詞を深く解釈してみたい人は一読してもいいのでは。ただし、心してかかるべし。
ちなみに前期107曲は、既刊「ビートルズ英語読解ガイド」にて。私は2冊一緒に購入しました。