ビートたけし扮するエリート一家の落ちこぼれで女性におくてで気弱な高校教師・夏目宝石が、生徒や友人との交流を通じて少しづつ成長していく・・・というのが基本設定。でも、宝石が酔った勢いでたちまち強気になり、毎回巻き込まれる様々なトラブルを文字どおり「大暴れ」で解決する点で、くさ~い学園ドラマの設定そのものが既にギャグなんだと思う。教育問題への風刺や人間の弱さ・もろさを正面から描いている、とは思うけど、若き日のたけしがめちゃくちゃに暴れ回る姿は、純粋に腹を抱えて笑える。
たけしと芸達者な共演陣との絡みも見所の一つ。特に若き日のイッセー尾形が宝石の堅物の兄を好演。また、教頭を演じる今は亡き由利徹のとぼけた演技もさすが。時々たけしが、共演者の私生活の暴露を含めた(おそらく)アドリブをぶつけて、相手を絶句させたり苦笑させるシーンもかなり笑える。
ただ今回のDVDには演出・出演者らのコンメンタリーなどの特典がなさそうで、ちょっと残念。でも、バラエティ番組や妙に説教臭い中途半端なコメディドラマの台頭で、本作のような破天荒なギャグドラマがみられなくなった中、この作品がDVD化されて再び日の目をみるのは喜ばしい。また、現在は文化人・映画人になりつつあるたけしの喜劇俳優としての若き日の姿を観られるのも貴重。やはりたけしには、シリアス俳優より芸人としての演技のほうがいきいきとしていて、良く似合うと思う。