シャドウィックは鍵盤楽器に精通していないようだ。翻訳も読みにくく、誤りも多い。
ペッティンガーによる類書のほうがお勧めであろう。
エヴァンスがサウスイースタンルイジアナ大学を卒業するときのリサイタルに関する
記載を比較すれば上記は明らかだ。コンサートピアニストであるペッティンガーは
エヴァンスがなにを演奏したが明確に述べているがシャドウィックのそれは曖昧である。
しかも訳者は決定的な誤りを犯している。以下引用。
68ページ:バッハの『平均律クラヴィーア曲集』から「プレリュード&フーガ 作品一一六番」ブラームスの「カプリツィオ」
引用終わり。
原文は
Bach's Well-Tempered Klavier, a Brahms Capriccio from Op 116,
試訳; バッハの平均律クラヴィーア曲集から一曲と、ブラームスの作品116からカプリッツィオ(奇想曲)
シャドウィックによる原著の利点があるとすれば美しい写真の数々が鑑賞できる点であろう。ただし日本版より原著ペーパーバックのほうが安価であり写真のレイアウトも優れている。敢えて日本版を選択する理由は見あたらない。