リーダーのあるべき姿について、Will、Can、Mustという3つの要素の関係性を、まずWill(強い思い)があって、それを実行するためのCan(能力開発)、結果としてMust(組織のミッション、社会の要請)を満たすこととなるという構図で捉えた点は、非常に新鮮であり納得感がありました。人によって意味づけが多様であるリーダー像は、ややもすると、企業の枠内でのあり方を論じられることも多く、そういった点では自ずと、Mustに引っ張られた姿(本書では、それはマネージャーとしている)で捉えられがちでした。
また、企業の人材育成の観点で、CanはWill実現のための手段であるという見方は、新しい視点を与えてくれました。いわゆる自己研鑽は、あくまで必要なときに、必要な学習を行うことが効果的であると私は考えていましたが、それは即ちMustに導かれた考え方だったんだなと気づきました。
本書は、管理職に就いたばかりの人、もうすぐそういった立場に就く人はもちろんのこと、企業の人材戦略を改めて見つめ直すという意味で、人事部門にかかわる全ての人にもぜひ読んでいただきたいと思います。