ごく普通の会社が、世界有数の経営者に率いられた超一流企業に勝るめざましい業績をあげるまでに変身した。全米1435社の中から選ばれた傑出した業績を長期間持続させることに成功したジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴ等の飛躍を遂げた企業11社をそれぞれの業種で競合関係にある企業と詳細に比較・分析した結果、飛躍したこれらの企業には共通した以下のような特徴があった。
●飛躍を導いた経営者は、派手さやカリスマ性とは縁遠い地味なしかも謙虚な人物だった。その一方で勝利への核心を持ち続ける不屈の意思を備えており、、カエサルやパットン将軍というよりは、リンカーンやソクラテスに似た思索する経営者であった。
●飛躍を導いた経営者は、最初に優秀な人材を選び、その後に経営目標を定める。目標にあわせた人材を選ぶのではない。
●飛躍を導いた経営者は、自社が世界一になれる部分はどこか、経済的原動力は何か、そして情熱を持って取り組めるものは何かを深く考え、必要とあればそれまでの中核事業を切り捨てる判断さえ下す。
●劇的な改革や痛みを伴う大リストラに取り組む経営者は、ほぼ例外なく継続した飛躍を達成できない。飛躍を導いた経営者は、結果的に劇的な転換にみえる改革を、社内に規律を重視した文化を築きながら、じっくりと時間をかけて実行する。
飛躍した企業と比較対象企業の例 ジレット vs ワーナーランバート フィリップ・モリス vs R.J.レイノルズ キンバリー・クラーク vs スコットペーパー ウェルズ・ファーゴ vs バンク・オブ・アメリカ
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厳密なふるいをかけて残った11社のGREATな企業は、著者のコリンズと調査チームが驚いたほど「地味で野暮ったい」企業の一覧となった。だが、それらの企業を調査して導かれた結論は、示唆に富む内容でありながらシンプルで分かりやすい。何より興味深いのは「GOODからいかにしてGREATに脱皮するか」という考察が、企業だけでなく個人の人生にもみごとに適用されそうな点である(このため訳書のタイトルには不満が残る。原題は"GOOD TO GREAT")。
「GOODはGREATの敵である」と喝破する著者、ジム・コリンズは「一億ドルもらってもこの本の出版を差し止める気にはならない」と断言するほどの自信をもってこの論考を世に問うている。ビジネス書としてだけでなく、「学生の頃は優秀でいろいろ夢や野心があったのに社会に出ると月並みな成果しかだせなくなってしまった」ことに悩んでいる、GREATになりたいGOODな人たちに人生指南書としてお奨めしたい一冊だと思う。
基本的には以下の循環により、ゆっくりと進化したというのが解になります。ハリネズミの概念と3つの基本原則(情熱、世界一、経済原動力)のみを忠実に実行することにあります。そして行動を起こす人柄としては「ストックデールの逆説」と定義していますが、「必ず勝てるという確信を失ってはならない。ただし厳しく現実を直視する」タイプの人ということです。
世の中には当たり前と思えることが、実は明文化されていなかったり、証明できていなかったりすることが多くて、ことを深めると、「どうしてそれが成立するのか?」という疑問にぶち当たることもしばしばだと思います。本書で示されているデータも内容ももしかすると、当然と思えることかもしれませんが、それでもここまでデータに忠実に具体的にまとめられた形はほとんど世の中には存在しないと思われます。
ただ本書は優良な企業が偉大な企業へ成長したデータの整理であり、本書をまねて人・企業が、本書通りにいくという保証はありません。だからといって無視できない事実も多く書かれていて、経営者や起業家は必読の書では?と思われます。
偉大な企業が例外なく、自社が世界一になれるもの、経済的原動力になるもの、情熱をもって取り組めるもの、という条件にあてはまる事業を取捨選択したこと。トップのカリスマ的指導力によってビジョンや戦略構築を図るのではなく、まず最初に適切な人を選び、その後に目標を構築したこと。自社が置かれた厳しい現実を直視し、十分に意見に耳を傾ける社風を作り出したことなど、自らの企業に照らしあわせても、示唆にあふれている内容である。各章にポイントをまとめているのも使い勝手がよくバイブルとしておいておきたい一書である。
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