本書は、前半で、中国の行政制度や司法制度、行為能力など日本民法の総則や契約総論にあたる基本的な事項の説明があり、さらに中国語契約書の構成要素や中国特有の表現について詳細に書かれている。後半では、売買契約など4つの主要な契約書類型が日本語対照で示されているが、主な契約条項については、その意味や注意点などが一つ一つ丁寧に説明されている。
中国の司法制度や表現法などの知識と合せて理解できる仕組みになっており、中国契約法について幅広い知識が得られる。日本法と常に比較対象した記述になっているので非常に分かりやすい。実務書として十分な内容と思うが、現代中国の法制度や考え方に興味のある人にとっても一つの案内書となるかも知れない。