まずは給与や預金、財産、社会的地位を幸福の尺度とする発想を捨てよと言う。「言うは易し」との批判に対し、数値統計だけが個人の豊かさを表す尺度ではないことを理論的に示していく。我が国に伝わる美徳の1つである「足るを知る」とは精神の充足を指す言葉であり、マルクスの言う「物神崇拝」に陥りがちな今の日本人は、真のミッション(使命)を確立できないがゆえに、充足を実感しづらいのだと説く。
こうした時代に成功する企業や個人は、必ず優れたグランドデザインを持つと言う。その1つは、既存の儲け優先の概念を捨て、完全に顧客志向になりきる勇気だと指摘。一方で、いまだに「顧客重視」といううわべだけのスローガンが蔓延している現実を憂える。
(日経ビジネス 2007/02/12 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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