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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
専門外から面白く読める!,
By 希望の星 (岡山県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書) (新書)
自然科学(生物)に従事しているので経営学など全く専門外なのであるが,非常に共感するところが多く,面白く読めた.他のレビューで指摘されている事実誤認や論理の展開に無理がある点などあるのだろうが,批判的なレビューが気になったので書き込んだ次第である.私の業界(自然科学/生物系)では,研究者は今や誰でもなれる時代で,きちんとした論理にしたがってすなわち論理実証主義に基づいて地道にコツコツ研究すれば才能がなくても成果が評価されるという傾向があるが,これはやばい.ビジネスでも自然科学でも”あっ,これだ”と閃くのが面白いのであり,大切である.これは別に天才だけに与えられた特権ではない.いろいろな戦略やシナリオ,これを自然科学では真理と呼んだりするが,を日夜考え,いいアイディアを思いついた者が勝ちである.指南書ではあるまい.
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
安冨歩,
By 安冨歩 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書) (新書)
石井淳蔵は名著『マーケティングの神話』でいわゆる計画制御的アプローチの欺瞞性を鋭く指摘した。これを、ポストモダン思想の経営学への応用と看做す向きがあるが、それは正しくない。なぜなら石井は具体的な現場での人々の行動を問題にし、それを読み解く営為を重ね、そのなかから独自の思想を生み出しているからである。同書を出版した際に石井は実務家の友人から「話はわかった。しかし、われわれへの指針は何か?」と問われたという。その後の15年の思索の成果が本書であり、ビジネス・インサイトの生まれる瞬間に棲み込むことでその問いに応えるものである。
20 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
経営能力は、当事者意識で育つ,
By フィリップ小虎 (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書) (新書)
本書のテーマは、経営における暗黙知を体得する方法および生み出す方法である。
著者の問題意識は、仮説検証型の経営には限界があり、それを超える経営の知が必要で、それについては体得方法も研究方法もあまり精査されていないということだろう。仮説検証で生まれる理論は状況依存的であり、その状況をどう判断するのかは、論理的には決定できない。その状況判断能力が経営の鍵である。たとえば、マクドナルドが自社をハンバーガー業界にいると考えるのか、それともファーストフード業界にいると考えるのかで、戦略定石が全く変わってくるということだろう。(この例は、本書にはないが) 著者の主張は、第一に、優れた経営を行うには、既成概念から解放された新しいビジネスの切り口の発見(これを「ビジネス・インサイト」と言っている)が重要であること。第二に、ビジネス・インサイトは仮説検証の枠組みでは得られない暗黙知で、当事者になりきること(対象に棲みつくと表現している)で得られること。第三に、ビジネス・インサイトはケース・メソッドで習得できること。第四に、ビジネス・インサイトを生み出すには、仮説検証型の研究では無理で、ケース研究が有効であること、である。そして、最後に、マーケティングとは、企業と消費者のコミュニケーションであり、偶然起きたことを捉えて、また投げ返す終わりのないプロセスとしている。 抽象的な内容であるため、事例はあるものの、しっかり読まないと理解できない。筆者が対象読者をどう設定したのかわからないが、役員クラスか経営学者ぐらいにしか価値が感じられないのではないだろうか。
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