著者の本を読むのは三冊目だと記憶している。
本書で著者は 一般人が本を商業出版するにはどうしたらよいかというテーマに絞って論を進めている。そのテーマ設定は明快であり 話の進め方も非常に具体的である。但し 本書を読むにあたっては その裏に 更に読み取るものがある。
たとえば冒頭で著者は 自分の本棚を眺めるべしと言っている。「その人の本箱を見れば その人が分かる」と誰かが言っているのを昔聞いたことがあるが これは自分に関してでも同じことが言える。集めている本を見ていれば その人の興味のあり方が見える。「その人の興味のあり方」とは 「その人の知性のあり方」であり すなわち 「その人自身」だ。
そう冒頭で読みとると 本書は「商業出版のやり方」というテーマで 実は「自分自身を探し、理解し、表現し、発信してみてください」というメッセージを読者に送っていることが見えてくる。
僕自身 アマゾンで書評を書いたり、ブログを書き続けている。自分でも そんな自分が良く分からなかったが 今回本書を読むことで 一部見えてきた気もした。
「発信」が容易になってきた時代である。それだけに 発信内容は大いに磨かなくてはならない。その中で 「自分の本箱に還れ」という著者の 冒頭のメッセージには大いに考えさせられた。