そもそも障害年金について解説してある本自体多くありません。その数少ない類書においても、障害の認定要領や、よくて申立書の書き方を解説している程度で、具体的な手続の流れまで触れたものはほぼ皆無でした。
しかし、この本は、「がん」「うつ病」等の障害を事例別に取り上げ、実際に担当した社労士が、最初の相談段階から初診日調査、医師への依頼、添付書類、役所との応対の仕方等を時系列に、コンパクトかつ詳細に解説しており、受給決定に至るまでの流れがよく分かります。随所に各様式の記入例や、医師への聴取の際の留意点、さらには、社労士以外にも弁護士、医師といった他専門家の寄稿に加え、障害年金非該当になった際の審査請求についても収録し、至れり尽くせりの内容です。
これまで理屈を分かりやすく説明した本はありましたが、この本は、これまでになく、もっとも実践的な内容だと思います。理屈だけでなく、実際に現場で使えそうな“テクニック”も満載です。
「HIV感染症」「化学物質過敏症」等ややレアな障害がメインになっているため、次は、障害年金には馴染みがなさそうな内科的疾患や、基準傷病や併合認定、知的障害(20歳前障害)に関しても取り上げていただき、ぜひとも続編を期待したいと思います。