市販フィギュア改造本です。
割と薄い本ですが、なかなか内容の濃い一冊となっています。
改造する作例として扱っているフィギュアは美少女系が9割、ロボット系が1割程度でしょうか。
(エイリアン等のクリーチャー系やアメコミ系などの海外フィギュアは
一切扱っていませんのでご注意を!)
日本のフィギュア需要に則った構成だと思います。
まず、この本は模型初心者が最初に手に取るべきではありません。
冒頭からいきなりエアブラシを用いた塗装をしていますし、
専門店でないと手に入らないような特殊な溶剤も使っています。
個人的にはガレージキットをそのまま作るより難しい内容を扱っていると感じました。
模型初心者の方は最低限の知識を身につけるために
ノモ研 増補改訂版 (ホビージャパンMOOK 227)などの初心者向けhow to本を一通り読んでおくことを強くお勧めします。
決して「お手軽改造本」のような内容ではない、という点を
重ねて強調しておきます。
さて、上記のような一般的な模型初心者向けHow to本では
ある技術や道具を紹介・解説するために作品やパーツを作りますが、
この本では思い描いた作品を形にするために技術や道具を用います。
そのため、一部記事において当書掲載作例と全く同様の事をしない限り、
実際に自分の作品を作る上で応用しづらい、といったこともままあるかと思います。
しかしその点を鑑みても、全体的に見て当書は模型中〜上級者にとって新しい技術や見識を
もたらしてくれる貴重な一冊になりうると思っています。考えてみれば、昨今の市販フィギュアは
大量生産だと決してバカに出来ないほど精巧にできていますし、それをさらに改造・改善しようと
すれば要求される技術も高くなるのは当然の流れではないでしょうか。
塩ビフィギュアは普通のプラモデルほど趣味レベルでの加工法が一般的ではないため、いざ
改造しようと思ってもどうすればいいか分からないことが沢山あると思います。
「普通のプラモデルを結構うまく作れて、初心者レベルの本では物足りない」、
そんなモデラーにとってこの本は良い指南書になってくれるでしょう。
個人的おすすめの一冊です。