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39 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
不景気な国のユース・カルチャー,
By holidayforbon (大阪市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ヒーローはいつだって君をがっかりさせる (単行本)
「今最も信頼に足る先鋭的若手音楽批評家」(オビ惹句より)たる著者が様々な雑誌に書いた、現在の日本のアンダーグラウンドミュージックについてのインタビューやディスクレビュー、ルポルタージュや雑文をまとめたもの。音源を入手したりライブを観に行ったりするのに色々な意味で困難を伴う(既に解散してしまってるグループなどもある)、夥しい数のミュージシャンたちが、著者一流の熱っぽくアイロニカルな文章で紹介されていく。音楽だけでなく、スケートやグラフィティ、デモ、ご近所探偵トモエまで、この国のユースカルチャーについての思索は多岐にわたる。 クセのある挑発的な文体だから「余計な喧嘩が多い」らしい。アーティストへの評価も一定しないし、カルチュラル・レフトの香りも高いアジテーションにヒいてしまう読者もいるだろう。けれど、著者の文章の根底に流れる真摯な姿勢には、評者は素直に感心してしまう。 文字がギュウギュウに詰まった、分厚い本。内容も雑多で、ハッキリ云って読み難い。それは、現在の日本の音楽を巡るシチュエーションが、サラッと一覧できてしまうようなものではないからだろう。「いま・ここ」にしか興味がないという著者の思いとは裏腹に、90年代後半から00年代前半にかけての、かようなシチュエーションを考えるにあたっての資料としての価値も持ってしまっている。
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