戦後、イギリス帝国内の自治ではなく独立したインド。
その際、インドとパキスタンに分離独立せねばならなかった。
しかも両国はいまでも緊張ふくみである。
両宗教が、相容れないからなのか・・・。
いまひとつわからないこのあたりのことを考える上で、
本書はいろいろな助けになる。
遠方でベンガル地方の人が逢ったら、宗教よりは
ベンガル地方の出身であることの懐かしさを覚えるのではないか・・・。
かつて侵入してきたムスリムは、八世紀のアラブ人、のちトルコ人やアフガン人。
だからムスリムは異民族、外来者という意識がそだった面がある。
いままでムスリムが支配層であったとしても、
イギリス人んがやってきて、名実ともに支配層を形成すると、
ムスリムはむしろ被支配の中のマイノリティーにすぎなくなっていた。
教義上のちがいというよりも、ヒンドゥーとムスリムの
両コミュニティーの利害の問題が、むしろ問題だった。
・・・・
といった指摘に、なるほどと思いながら読み進んだ。
思うに、ひとことで言ったり、マスコミ風に表現すると
「ヒンドゥー対ムスリム」であり、
互いに相容れないイメージにつながりやすいが
一冊の本をもって丁寧に語られると、ややちがったニュアンスが伝わってくる。