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チューブを通すだけ、という暫定的な方法ですが、
2宇宙間の通路が確保され、ポンターと外交官トゥカナが再びこの世界を訪れます。
そこで小さな事件が起こるのですが、メインはメアリとポンターの愛情と、
ポンターからみたこの宇宙の人間たち(主にアメリカ人)の持っている
矛盾点を指摘することに向けられています。
トゥカナがとった交流の方法や進展などはちょっと楽観的すぎるのですが、
このあたりはソウヤーならではといえるでしょう。
明らかに人間とは異なるネアンデルタール人のポンターに
メアリが惹かれる理由づけのためにレイプ事件があった、
というプロット配置はなかなか説得力があると思います。
地磁気の異変というのが冒頭に描写されるくらいで、
最後になるまで大きなセンス・オブ・ワンダーは出てこないのですが、
それなのにグイグイ読ませるのは、
やはりアメリカの持つ矛盾をポンター(カナダ人ソウヤー)が指摘する、
という見聞録/思弁SF的なところにあるのでしょう。
ソウヤー作品には珍しく女性が主人公だったり
(ソウヤー作品の定番通り、本当の主人公は中年のおっさんであるポンターかもしれませんが)、
セックス描写が細かかったりするのですが、
これも2つの世界/種族の差異を描くための必要な要素の1つといえます。
次の完結編では最後に明かされた世界の謎と危機が
どう回避/描かれるのかが最大の興味となりそうです。
ベトナム戦没者記念碑前のシーンはなかなか感動的だし、それに続く議論は、迫力もあり納得もいく。ネアンデルタールの世界観は、理性的で論理的。趣味に合う。あっちの世界に住みたいかと聞かれれば、ちょっと躊躇するけど。樹の家には住んでみたいが。
次作に続く謎(というか大問題)や、波乱の予感を含ませて終わるので、できれば次作が出てから読みたかったところ。
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