6th。前作のグローバル路線から一転して、アルバムタイトルからも分かるように Nitin 自身を一人の人間として捉えその内面を深く掘り下げたパーソナルかつエモーショナルな内容となっています。その分アレンジ面はシンプルで控え目です。曲調はR&B、Trip Hop、Hip Hop、Latinなど過去のアルバムでのそれを踏襲する形で特に目新しいところはないのですが、特にヴォーカルパートが極めて味わい深くエモーショナルになっています。今回参加しているのはベンガリ・シンガーJayanta Bose(tabla奏者Kumar Boseの兄弟)、Tina Grace、Natacha Atlasなどの常連の他、若手ヒンドゥシンガー Reena Bhardwaj(♀)、Jacob Goldenなどなど。楽曲に込められたNitinの自伝的メッセージをこれらのシンガーが丁寧に歌い上げています。冒頭の曲"The River"はLardedardeなる女性シンガーが歌うR&B、”Say Hello"はTinaの歌声が非常に弱々しいバラード。Reenaの伸びやかなヒンドゥヴォイスがたまらなく柔らかい"Heer"、JayantaのベンガリヴォイスとTinaのウィスパーヴォイスの対比が印象的な"Fragile Wind"、Jacob Goldenがエモーショナルに歌う"Promise"、フルートがとても躍動的でノリノリな"Raag"、最後はJayantaの歌声が何とも物悲しい"Boatman"で締めくくられます。ということで控え目な曲調なため派手さはないですが、聞き応えのあるアルバムです。