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今回は、外部ではありますが、より内部性が強いパラレルワールド内の外部
である他国のジャーナリストが主人公となり、UG軍の異常性を表現してい
ます。そしてここで問題となっているのはあるウイルスです。
このウイルスに関する医学的表現の細かさには圧倒されました。人物描写よ
りもかなりのページ数がさかれていました。
このウイルスに感染して生還できるのは、日常的に危機感をエネルギーにか
える作業を行ってきた人だけという著者のメッセージは非常に示唆的である
と感じます。
ある世界を表現するための手法はごく一般的なものですが、内容が一般的で
はなく、非常に奥深い(深すぎるのかもしれません・・・)
前書の五分後の世界を読んだすぐあとに読むことをおすすめ致します。
非常に強い致死性をもつ「ヒュウガ・ウィルス」が蔓延する街に、日本人としての誇りを失わず未だ国連軍との戦闘を続ける"UG"の兵士たちが要人救出のため乗り込む。彼らにCNN女性記者が同道することを許されたが・・・
生々しい戦闘(というか虐殺?)や、ウィルスによる浸食で「壊れて」いく人間が執拗に描かれています。お食事前にはおすすめできません。
「人間は柔らかく壊れやすいモノに過ぎない」という身もフタもない現実。そうした現実を乗り超えるために必要な資質とは?
村上龍が多くの作品で登場する「危機感のない奴は死んでよし」という思想が本作品でも強烈に伝わって来ます。
ですが、僕は「インザミソスープ」のように、厳しいながらも救いのある作品の方が好きです。
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