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ヒトラー権力掌握の二〇ヵ月
 
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ヒトラー権力掌握の二〇ヵ月 [単行本]

グイド クノップ , Guido Knopp , 高木 玲
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,940 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

誰もがその男を過小評価し、「より小さな悪に違いない」とみなした。これは、1993年初頭から1934年夏にかけての、煽動者による電光石花火の勝利と、独裁を阻止し得たはずの個人や組織の敗北の記録である。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クノップ,グイド
1984年よりZDF(公共放送ドイツ第2テレビ)現代史局長を務めており、ヤーコブ・カイザー賞、ヨーロッパ・テレビ賞、テレスター賞、金獅子賞、バイエルン・テレビ賞、連邦功労十字章、インターナショナル・エミー賞などの受賞歴がある

高木 玲
翻訳家。1958年兵庫県生まれ。大阪外国語大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 354ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2010/04)
  • ISBN-10: 4120041158
  • ISBN-13: 978-4120041150
  • 発売日: 2010/04
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 ナチスドイツに関する書籍の多く、特に歴史を取り上げたものはアドルフ・ヒトラーが政治活動に身を投じた1920年から、第二次世界大戦(ヨーロッパ戦線)でドイツ帝国が降伏する1945年5月8日までを一連の流れとして解説するものがおおい。
その中で、1933年1月1日から1934年9月3日までの二〇ヵ月をヒトラーがドイツにおける「権力の階段に足をかけ、登り詰めた」道のりとして定義し、その過程を多方面から分析・解説した良書である。
一般に、ヒトラーは神がかり的なカリスマでドイツの民衆を陶酔させ、一気に「総統」の地位に駆け上がった。しかしその背景にはナチスの陰謀や計略が周到に用意されていた。と、解釈されがちだが本書ではその見方を懐疑的に検証し、従来の「ナチス台頭」に関するイメージをかなり変えさせる内容だ。

第一章「策謀」では、共産党の躍進に恐怖を覚えた保守派政府が「ナチスを利用しようとする」様々な思惑を分析している。
第二章「運命の一日」では1933年1月30日のヒトラー・首相就任をとりあげている。これはナチスの奪い取ったものではなく、保守派が差し出した地位であった。
第三章「国会炎上」。古くから「ナチスの放火による自作自演」といわれてきたドイツ国会議事堂全焼事件は、全くの偶発事件に過ぎなかった。ナチスはこの「好機」を最大限に利用する。
第四章「全権委任」では1933年3月31日に施行された「全権委任法」をとりあげる。これによりヒトラーは独裁者への道を開き、民主主義と憲法を否定するがこれはナチスの単独採決ではなかった。
第五章「権力抗争」では、ヒトラー政権樹立後、ナチ党躍進の原動力となったSA(突撃隊)の権力拡大と対立勢力との抗争を描く。
第六章「国家の殺人」では前章で述べた権力抗争の末に、ヒトラーが盟友であるSA指導者レームを粛正した「長いナイフの夜」事件をとりあげる。

 本書でもっとも興味深かった点は、ワイマール共和国最後の大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクのヒトラー観である。通説、「ヒトラーを『ボヘミアの伍長』として軽蔑していた」「高齢で側近の言いなりだった」とされるヒンデンブルグだが、実態は大きく異なっていた。どう異なっていたのかは本書を読んで頂きたい。
そしてヒトラーの急速な権力台頭も、ヒトラー自身の手腕量と大衆の支持のみによるものではなく、ヒトラーを利用できると考えた保守階級(政界・財界・軍部)によって道が開かれ、むしろヒトラーの手腕は彼らに利用されるふりをしながら彼らを同質化(Gleichschaltung)していく過程にあった。

 著者のグイド・クノップは歴史番組のテレビプロデューサーであり、彼が手がけたナチスに関するドキュメンタリー番組は日本でも90年代後半に広く放送されていた(NHKの「海外ドキュメンタリー」で放送された「ヒトラー」シリーズ等)。本書の特徴は多数の写真を掲載すると共に、大きな脚注に当時の人々のコメントや歴史家の見解を紹介しているところにある。さながら、映像資料のドキュメンタリー番組にインタビューシーンがカットインするような構成である。これはクノップ作品を読みやすくする工夫だ。文体も専門書ではなくまさにテレビ番組の脚本を意識しており、とても読みやすい。

 読後の私感であるが、大衆が政治に関心を持たず、政治家が政争に明けくれている時に、強い意志と能力を持った人物が独裁者となる可能性はどこにでもあるのだろう。ただ、今の日本には独裁者になれるだけの意思と能力を備えた人物はいないようだが。
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By リヒテンシュタイン VINE™ メンバー
形式:単行本
グイド・クノップの最新の翻訳本であるが、内容がヒトラーが政権を掌握するまでの過程(SA幹部の粛清、ヒンデンブルグ大統領死去)までの経過が書かれているが他の著者の本に比べると内容が劣ると思われる。
政権が安定しないワイマール政権での権力闘争にナチスを利用しようとした政治家が反対に政権から追われ、ヒトラーがまんまと政権を掌握して自分の「わが闘争」に基づき、実行に移していくところで本書は終わっている。
いままでの著者の本と同じ様に各関係者の遺族や市民等の証言を交えての記述から、多くの国民や政治家が政権を掌握したとしてもヒトラーやナチスは短命に終わるあろうと思っていた点からしてヒトラーの方が1枚上手であったことがわかる。また、著書のなかに外国特派員達のように「わが闘争」をドイツ国民が1人でも多く読んでいたら、この指導者の恐ろしさが理解できた点については考えさせられると思われる。
もし、今の日本(不安定政権且つ指導力の無い政治家達ばかりの時代)にヒトラーのようなカリスマ的要素の政治家が現れたら・・・・・?
多くの人が支持しないともいえないのではないでしょうか。
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