アカデミー外国語映画賞にノミネートされた映画『ヒトラーの贋札』を観て、ベルンハルト作戦のことをもっと知りたくなり、この『ヒトラー・マネー』を読みました。
強制収容所での贋札づくりに焦点を絞っていて、それが映画として面白かったが、贋ポンド、偽ドルが実際、どんな風に使われていたのか、偽札の行方とか、いろんな謎が気になってしまい、本当のところはどうなの?と、この本を読まずにはいられなくなりました……。
手嶋龍一著『ウルトラダラー』の北朝鮮のように、国家が本気で紙幣偽造するなんてことが、本当にあったなんて、驚きです。犯罪も国家ぐるみだとすごいことになるのだなあ、と。
考えてみれば、普段使っているお金って、実態がないわけで、電子マネーなんて偽札みたいなもの。偽札でも流通すればそれは本物なわけです。経済なんて信用だけで成り立っているのだなあと、つくづく思います。マネーゲームなどというけど、お金って所詮はヴァーチャルなものなのだと、思いました。
イングランド銀行は面子にかけて、偽5ポンド紙幣の存在を、認めなかったから、『ベルンハルト作戦』のことを僕らは知らずにいた。戦後何十年もたってやっと公開されてきた機密情報をもとにこの本は書かれたらしい。
SSの内部事情、第2次世界大戦の時の諜報活動とか、戦後のモサドのこととか、知らなかったことがいっぱいで、すごく勉強になったし、刺激の強い本でした。