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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
邦題が良くない,
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レビュー対象商品: ヒトラーが勝利する世界―歴史家たちが検証する第二次大戦・60の“IF” (WW selection) (単行本)
第二次世界大戦における幾つかの転機において、史実とは異なる判断が下されていたらどうなっていたかを探ろうという書籍です。米英の軍関係者等の専門家により60のテーマについて検証されています。邦題は「ヒトラーが勝利する世界」となっていますが、太平洋戦線についても扱っていますし、そもそも最初のテーマが「1938年9月に反ヒトラー・クーデターが起こっていたら」となっており、実際の内容とは合致しないひどい邦題です。どちらかというとあり得た範囲での選択肢の違いによる歴史の if を検証しており、紹介文の「決定的な瞬間」云々の煽り文句が想像させるような内容とは方向性が異なる書籍なのではないかと感じました。仮想戦記的な要素はほとんどありません。1939年からジェット戦闘機の開発が進む可能性など、空想に近い if は本書の範疇外です。 検証の内容については説得力があるとは余り感じられませんでしたが、「米英ではこんな風に捉えているんだな」ということが分かる読み物として興味深い点もあります。 ただ明らかに誤訳なのではないかと思われる文章の意味が通らない箇所があるのは気になります。また原文の問題なのか訳文の問題なのか分かりませんが、史実についての記述なのか if についての記述なのか区切りが非常に分かりにくく、混乱を招くと感じました。そのため、ある程度史実を把握していないと全く読み取れないのではないかと思われる文章もあります。 邦題や紹介文の内容で判断すると本書の方向性を見誤ると思います。
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
ハズレ感ただよう「労」作,
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レビュー対象商品: ヒトラーが勝利する世界―歴史家たちが検証する第二次大戦・60の“IF” (WW selection) (単行本)
目次を開けばおもしろそうな章見出しがズラリ光る。期待にあふれつつ読み進めていくと、じわじわと漂うハズレ感。途中から読むのが煩わしくなります。分析が常識的、その程度の話なら専門家でなくても誰だって書けるよ、というのもありますが、それ以上に致命的なのは日本語訳の生硬さで、必死に辞書を引いて訳した「苦労」が行間に充満。内容そっちのけの気分。守屋先生は独ソ戦の専門家としてNHKに出てた方ですよね?もう少し訳出に気を使って欲しかったです。テーマは大変魅力的なのに、残念な一冊です。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
すごく面白い歴史談義,
By 戦史君 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ヒトラーが勝利する世界―歴史家たちが検証する第二次大戦・60の“IF” (WW selection) (単行本)
だいぶ前に購入して、時々、面白そうな章を読み返している。この本はそのように読むべき本だと思う。たまたま見たアマゾンレビューでネガティブな評価が多いのはちょっと意外。 全部で650ページ、ヨーロッパ戦線だけでなく太平洋の戦いも含めて17章に分かれ、各章がさらに数編のIFに分かれている。その内容は、もしヒトラーが暗殺されていたら(1938年時点と1944年時点)、ドイツ軍が最初からモスクワを攻撃していたら、日本海軍が真珠湾で第二次攻撃を行っていたら、西側連合軍がベルリン進撃をしていたら、ヒトラーがロケット兵器やジェット戦闘機開発を促進していたら、などなど。すでに何度も論じられていたり、論じられていなかったりした問題だ。幅広い議論から、自分の関心のある議論から読めばよい。 確かに、この本を読むには、ヨーロッパ、太平洋双方の通常の戦史知識が必要だ。特に戦史上有名な大作戦や主要な軍人・政治家も知っていた方がよいし、当時の国内・国際政治状況に関する知識も必要だ。その意味で少しだが敷居が高いという表現は当たっている。また、この本を、本屋に行くと腐るほどあるIFモノと同じと勘違いしてはいけない。この本は専門的な戦史家による空想であり自称SF作家による空想ではない。決して、連合艦隊がよみがえって大和の主砲がさく裂して大日本帝国が勝つ、ようなストーリーを期待してはいけない。結局、どのようにしても、ドイツの資源と工業力には限界があり、2つの戦線を支えながら北アフリカでロンメルへの補給を続けることは困難だった、というような常識的な結論に落ち着く。戦争シュミレーションゲームをやったことがあれば、戦争と言うものは多くの制約条件の中で行われるものであり、おのずと、その解(可能な成功プラン)は限られている。それが確認できる意味は大きい。 それでもこの本はやはり面白い。冒頭のような読み方をすれば。真珠湾で第2次攻撃隊を放ち、石油タンクや港湾施設を破壊していたら・・・。その場合、米軍の防空体制は更に強化され、(実際、第1次攻撃でも第2波攻撃隊の犠牲は大きかった)、さらにミッドウェー方面にいたハルゼーの機動部隊に連絡もついたので、日本軍の攻撃成果は少なくなり、その一方でかけがえのない搭乗員の犠牲は大きく、その後の日本軍の行動を制約することになるだろう・・・。そういう専門家の見解をベースにそこから先は自分で空想するのが面白い。それでも、やはり第二次攻撃をやるべきだったかもしれない・・・。そうすれば、米海軍の行動が制約される一方で、その後日本海軍は無謀な攻撃を避けたかもしれない・・・。この本は我々の空想を修正するヒントを多く与えてくれる。それがこの本の価値だ。
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