AORの大御所が1980年に発表したベスト盤。ということで,「Heart Of Mine」など復帰作『Other Roads』以降の曲は当然対象外。ベスト盤が内容的に充実しているのは当たり前の話であり,今更レビューもないかもしれないが,オリジナル・アルバムには収録されていない「Miss Sun」という隠れた名曲もあり,一聴の価値がある。
「Miss Sun」はTOTOのデヴィッド・ペイチとボズの共作で,TOTOの「Georgy Porgy」をもう少しハードにしたようなメロウで洗練されたナンバー。グレッグ・ギドリーあたりが好きな人にはお薦め。
腰をくねらせステップを踏みながら街角を歩ているかのように軽妙で小粋な「Lowdown」,朴訥としているが,温もりのあるバラード「Slow Dancer」,レイ・パーカーJrがギターで参加したハードボイルド調の「Hard Times」,リタ・クーリッジなどのカバーで知られる名バラード「We're All Alone」,メロウでスリリングな「JoJo」など,これぞAORと言いたくなるような佳曲が目白押し。
特にAORビギナーにお薦めしたい入門書のような1枚。