リーダーに必要なものは何か。
具体的な例を挙げながら個別に論じている本はあるが、
一般論を述べている本は少ない。
そんななかで、本書で述べられている瞬時の決断が必要な
戦闘においての意思決定についての理論には、かなり汎用性
があると思う。
意志決定のための5つの要素、1、使命mission 2、敵enemy
3、戦力troop 4、地形terrai 5、期間time、METT−T
(メット・ティー)とは、どの世界(分野)においても決定を
下す上で重要な情報であり、要素といえる。
自分のおかれた立場と責任、目的は何かをしっかり認識した
上でどうすべきか、決断を下す。
尖閣の時、北方領土の時、確たる目標もなく曖昧な決定が
(決断ではなく)なされていたのではないか…。
そのように考えると、確かに民主党政権の不安定さは見るに
堪えない。
我われは目先の利益に惑わされることなく、安定した生活を
維持するために何が必要か考える時がきているのだと思う。
孔子も政治の要諦として、兵(軍備)、食糧、信(政治への信頼)
の3つを挙げているが、どうしても一つ取り去るとしたら兵を去る
といい、次には食を去ると言っている。
それが「信なくんば立たず」という言葉として今に伝えられている。
「食」がなければ人は生きてゆけないが、食べるだけでは動物と変わ
らない。
人が人として生きる上で「信」がなければ社会が成り立たないと
いうことだ。
経済を尊重するあまり、人として生きる道を踏み外していないか?
国としての矜持を捨てていないか?
著者もこの言葉をひいているが、「意なくば信立たず」と言う。
「信」の前にリーダーとしての「意志」が必要だといっているのだ。
その通り!