本書は有名な割りに誤解が多いのではないだろうか?
題名が一人歩きをしているように思われます。
仮にも判事として判決文を提出したのです。
日本を弁護している訳ではありません。
パール判事はただ当時の国際法を正しく適用したまでです。
その結果、東京裁判の被告を当時の国際法に則って有罪と判断する
事は出来ないと主張した訳です。
それ以上でも以下でもありません。
注意して頂きたいのは、日本が全く悪くない等とは一言も言ってい
ないと言う事です。
無罪である事は法に則って有罪と判断し得ない事を意味するのであっ
て、悪くない事を証明するものではありません。
従って、本書は東京裁判の欺瞞やアメリカその他の連合国側の策略
を暴くものでありますが、日本を完全に肯定するものではないので
あります。
同様に一方的に日本が悪い訳でもありません。
東京裁判を根拠に行き過ぎた自虐史観を引きずる必要は全くないの
です。
また、本書にはいくつかの国際法学上の重要な原則も挙げられてお
り、そう言った面でも大東亜戦争を知るための入門書としてお薦め
出来るのではないでしょうか。
尚、本書にはパール判事の判決文がまとまって掲載されていません。
全て著者の田中氏による一部抜粋です。
パール判事の判決文の原文の全貌を知りたければ「共同研究 パル
判決書(上・下)」を読む事をお薦めします。