台風が東京を襲ったある夜。
その舞台上でいくつものドラマが生まれる。
全ての作品に、少しづつのつながりを持たせて一つの作品に為すという所謂短編小説ではよく使われる技法ですが、よく使われるという事は、それだけ話を纏めやすいという事になります。
このパープルレインもご多分に漏れず綺麗に纏まった短編集になっています。
しかし、ただの短編集じゃない。
人生を綺麗に生きられない女性達が必死に生きていこうとする様が、まさに真に迫って描かれています。
上から目線って訳ではありませんが、前作である11センチのピンヒールを読んだときはエッセイと比べるとどうかな〜ってのが、本当の感想でした。
しかし、このパープルレインはいい。
11センチのピンヒールと違って、周りに薦めまくっている一冊です。
悲しいですが、きっと時代とともに忘れ去られる一冊にはなってしまうのでしょうが、清濁混ぜて描けているすばらしい作品である以上、多くの人から忘れられてもきっと読んだ人の心には何かを残してくれる作品ではないでしょうか?