上巻を読み終えるくらいまでは、まだし良かったけど、下巻になるにしたがって、だんだんとしんどい部分が出てきた。大沢在昌は、やはり初期の
新宿鮫 (光文社文庫)シリーズのような、ケレン味のない持ち味が好きだなぁ。
登場人物を増やしすぎで、プロットを複雑にしすぎと思う。
特に、「上」から「下」になったろことぐらいから。男女関係あり、政治問題あり、米軍摂取の領土返還問題あり、麻薬あり。。。いやぁ、ちょっとこれでは発散しすぎではないか。
これをして、重厚というのはどうかなあ。むしろ、ひとりひとりの人物像に踏み込んで描写するところに至ってない。プロットも、どんでん返しを盛んに入れているような気がするけど、どうも無理がある。そのくせ、あっと驚くほどの結末ではなく、「下」の半ばから、ある程度読めてくるのは事実だもん。
ケチばっか付けているのではありません。ストーリーそれ自体は実に面白く、正直言って、3費で上下巻読み終えましたから。
人里離れた、離れ小島での独特な風土風習という設定は、一見ありえへんといいたくなる「保安官」という立場が不思議にしっくりいく。非日常的な隔絶された島の設定は、良からぬことが起こる予感がして、(南の島であるはずなのに)どこか、ゾクッと来る。
という面白さがあるんですけどねぇ。
ちょっとこのところ、大沢在昌の、凝りすぎが。。。気になってね。