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「パンツ」とは、ヒトの集団を統合する諸制度として、また個々の行動を強烈に規定する現実の比喩である。道具の使用や言語の獲得はある時に一気に達成された「パンツ」であり、直感的な恐怖と生命の快感によってその方向は決定される。「過剰―蕩尽理論」を軸とする切り口は本書において、人類史の俯瞰的把握に基づいた現代世界分析として全面展開する。
クローズアップされた主題は、快感が付与された攻撃性、グローバル経済を席巻する資金資本、問題を直視する主体的闘争の放棄である。宗教・民族・国家といった旧来の「パンツ」の崩壊は、貨幣だけが拡大を続ける現代的状況を引き起こした。著者の経済人類学は進化論・生命論・文明論を踏まえて展開するが、ヒトの進化、古代文明、ロシア革命、カザール帝国、資金資本、音楽産業(ビートルズまでもが考察対象!)を切り結んだ本書は、パンサル完結篇と呼ぶにふさわしい内容となっている。
日本政治の現場や脳梗塞の発病といったタフで稀有な「フィールドワーク」をも克服した著者の考察は、未知の読者には驚きの事実を提供するかもしれない。だが本書は、陰謀説と呼ばれるような事実の暴露をもある種の「パンツ」として退け、ヒトの未来を真摯に展望するものだ。経済人類学の到達点は、次の進化を直感させる快感を読者に提供する。
○「いったい、なぜ、いつも事件にはユダヤ人がいるのか?」ということを深く理解できる独自分析があったり、9・11事件の真相についても解明している。
「ケネデイ暗殺事件の時に、真相に迫ろうとしたジャーナリストが20人謎の死を遂げていること」ことから「真相」を報道しにくいマスコミの体質にも触れている。
○小泉政権の「グローバルスタンダードにのっとれ」は、裏を返せば「グローバル資本に乗っ取られろ」というのがその本意である
として、小泉改革は、ユダヤ国際金融資本のために日本を使いやすくするためのものだと分析して言っている。
この本は栗本氏と一緒に、知的な旅を味わえる、ほかにはない本である。5つ星のおすすめの本。
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