とかくこの手の本はロンドンとニューヨーク、日本の
オールド・ハードコアだけを紹介しがちなんだけど、
本書は「音」「地域」「思想」の三章に分けて
それぞれ可能な限り網羅している。
もちろん完璧ってわけじゃないけど、
ここまできちんと押さえている本は珍しいと思う。
特に日本のハードコアシーンの説明で、
分量は少ないながらも地方への波及に
言及しているのは嬉しいね。
並べられたレコードジャケットの中に
思いもよらぬバンドの名前を見つけるのも楽しい。
とはいえ、筆者独自の解釈も多くて
なるべく客観的であろうとしているのはわかるけど、
「ん?」と首をかしげるところも少なくない。
このへんは現象を淡々と記録したものが読みたいか、
それとも筆者の考えを読みたいかという
読者の好みの問題。俺は好きだけどね。
なんにせよ力作だと思うから
パンク&ハードコアが好きな人や興味のある人は
ぜひ読んで貰いたいな。面白いよ。