本書は先に出版された『パワーブランドの本質』の新版で,ブランド研究の定番とも評価される好著。内容はメルセデス,ナイキ,ホンダ,ソニー,ネスレ,ノードストローム,グッチ,アルマーニといった世界的なブランド企業の経営者インタビューを通じて,現代経営におけるブランドの役割を帰納的に追求した試み。新版ではインタビューのほかブランド考察を追加し,内容をさらに充実させている。
筆者によれば,世界に通用するパワーブランドには共通した性格がある。なかでも重要なのは「夢」「一貫性」「革新性」の3つの法則である。先のブルゾーネ氏の言葉は「夢」の法則の代表例であるが,筆者は,この「夢」をヒト,モノ,カネ,情報に次ぐ第5の経営資源と喝破する。「夢は経営者から発信され,そのブランドにかかわるすべての組織メンバーに貫かれ,流通を経て顧客に浸透していく」。世界的なパワーブランドを擁する企業には,ブランド育成に捧げるトップマネジメントの熱き思いが存在することを,豊富なインタビュー事例を通じて読者に伝えている。
筆者によれば,わが国企業の経営体質はブランド志向よりも市場シェア志向であり,トップのブランド意識も一般に低い。こうした問題の根底には,消費者の新しい生活スタイルや価値観に対する認識不足があると指摘する。本書が扱っているのは巨大なブランド企業であるが,ニューエコノミーの名で総称される企業群の中でも,旧来の大企業に対抗しうるブランド構築が課題となっており,本書は新興ネット企業などのこれからのブランド戦略を考える上でも示唆に富んでいる。 (獨協大学 経済学部 教授 梶山 皓)
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最も参考になったカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
ブランドの学習する入門書として理解しやすい,
By unatatu "unatatu" (神奈川県川崎市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パワー・ブランドの本質―企業とステークホルダーを結合させる「第五の経営資源」 (単行本)
身近でブランド力のある企業が題材になっているので、
とても理解しやすいです。 ブランドに対して一貫性をもって、かつ組織内でぬるま湯ではなく、かなり高レベルのものを要求する。 入社してもあわない人には、あわない、それでいい。 さらに、「義を優先させて利を絞り出す」とのこと。 収益性の重要性もしっかりおさえられてる。 初版から10年以上経過して読みましたが、違和感なく読める。
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アメリカ的ブランド論に対するオルタナティブ,
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レビュー対象商品: パワー・ブランドの本質―企業とステークホルダーを結合させる「第五の経営資源」 (単行本)
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11 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
なんじゃこりゃ?,
By アマゾン太郎 (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パワー・ブランドの本質―企業とステークホルダーを結合させる「第五の経営資源」 (単行本)
なんじゃこりゃ、というのが読了した際の正直な感想である。ダラダラとインタビューが続き、途中に「ブランドは夢が大事だ」とか「経営者が夢を持っていないとダメだ」といった、他社に適用できないようなメッセージが続いたかと思ったら、特に結論めいたものも無く終わってしまった。 手法論としても「アンケートで顧客の声を聞こう」とか「毎年調査をやってモニタリングしよう」とか「ワークショップで夢を語ろう」といったレベルのアホくさい手法が開陳されており、正直読者をナメているとしか思えない。 単なる読み物としてはいい、という意見もあるかも知れんが、東大の経営学者が読み物としては面白い、というレベルで評論されていることに怒って欲しい。 と思いつつ、東大教授でこのレベルであれば、まだまだ戦略ファームのリードは大丈夫そう、という安堵を感じてしまったのも事実だが。
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