都会のマンションで共同生活する4人の若者。お互い関わり合い過ぎず、保つ距離感。大切な“居場所”の均衡を保たねばならないからだ。実際にはそれぞれ過去や秘密がある多感な若者たちなのだが、傷つけあうまいと、うわべだけの交流になるのだ。そこに、正体不明の金髪の少年「サトル」が加わり、均衡が保てなくなる。近隣では連続通り魔事件が起きていて、サトルが犯人ではないか、と疑う声がでる。。。
彼らは自分たちだけの“居場所”の安泰を乱さないため、誰かが反社会的なアクションをおこしても見て見ぬ振りをする。このバランスを壊さないルールに、暗黙の了解済みのよう。この“パレード”の列を乱さないことが重要なのだ。だから何か事件が起きても、危険が生じても、彼らは常に静かで、クールで、そこがなんとも怖い。
こんな“パレード”に巻き込まれてしまったらと思うとゾッとする。都会の若者たちの心の奥深いところを、なんともテンポよく、そして鋭く、暗くついたこの映画、若者たちの寂しさ、孤独を描いているともいえるし、現代のヒューマンホラーといってもよい気がする。行定監督、冴えまくりで拍手。出演者たち好演。原作や出演者たちのファンだけでなく、リアリティのある怖い映画をみたいひとにおすすめ、見ごたえのある日本映画です。