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34 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
傑作です。後味はよくないですけど...,
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レビュー対象商品: パレード (初回限定生産) [DVD] (DVD)
「今度は愛妻家」を公開したばかりの行定勲監督の新作は、同監督の「きょうのできごと」のような青春群像劇かと思わせて、人間の暗部を描く作品となっており、評価は賛否両論あるようですね。私は『賛』の一人です。
近所の連続暴行事件のニュースが、なにやら不穏な空気を演出してはいるもの、終盤ぎりぎりまで、ごく普通の青春映画風に描かれているため、あの「ラスト」の唐突さ、不自然さは確かにあります。まぁ、その違和感を確信犯的に狙ったんでしょうね。 それで、私は肯定派です。行定監督作としては、「GO」に次ぐ出来だとさえ思います。彼らのユルい共同生活には、表層的な付き合いで充足する人間関係の歪みや、日常化した(?)犯罪への麻痺感覚が透けて見えます。 何も接点がない彼らが一緒に暮らしている理由は、ほとんど解説されません。それは、いつ誰がここを出て行っても、すぐに代わりはみつかるという相対性に繋がっているのか。 「ここはインターネットのチャットや掲示板のようなもの。嫌なら出て行けばいいし、居たければ笑っていればいい」と説明する琴美に対し、「うわべだけのつき合いなんだね」と一言で看破する男娼のサトルのセリフが印象的。一番年下のサトルは、実は誰よりも世慣れた少年。彼を狂言回しとして、皆が封印した感情の最もダークで傷みやすい部分に直に触れさせる。 人の心の中に潜む「闇」「怖さ」を見事に描き出す。若者たちは、繋がっているようで全く繋がっていない。薄ら寒い平和を突き崩したいという衝動が、暴力という形をとったのは必然だったのかも...。 そして、善意もない代わりに、悪意もない。ただ、いつもと同じように接する。彼らそれぞれの視線が怖い。 p.s.トリビアをひとつ。 藤原竜也演じる直輝が勤務する映画配給会社のオフィスに、クリストファー・ノーラン監督の処女作「フォローイング」のポスターが貼ってあったのは印象深かったです。隣人の行動に不審を抱きストーキングする話ですから微妙に本作と繋がっていますよね。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
エンタメを装って、実は怖い映画,
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レビュー対象商品: パレード (初回限定生産) [DVD] (DVD)
これは怖い映画だ。それぞれが得体のしれない「モンスター」を飼いならしている若い男女5人がルームシェアしている。そこは他人の前でとりつくろった日常を装ったり、真実を知りながら見て見ぬふりをしたり。「モンスター」が吐き出す妖気にからめとられ、そこから逃げ出そうと思いながら、居心地の良さを感じてずるずると居ついてしまう空間。 本作は5人の優れた若手俳優が造りだす、歪んだ空間そのものが主人公のような映画だ。カメラも、普通に見える若者たちが抱える「モンスター」の正体を覗き見るような視線。 若者らしいおしゃべり、あるいはストイックさを固持する日常が表にあるが、それは演技を含んだものであり、時々台詞や行動で「モンスター」が姿をのぞかす瞬間が非常にリアル。 通奏低音のように周囲で起こっている連続事件に興味を持たせる意味では1級のサイコ・ホラーでもある。 行定勲監督・脚本は、「北の零年」のような大物俳優相手よりも、若手俳優からいい持ち味を引き出すのが上手い。感心しました。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
流れゆく人々,
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原作が面白かったので見ました。つーか、吉田修一がエッセイの中で「パレード」や「悪人」の映画化について書いていたので見ました。藤原君が主役なので間違いないだろうと思っていましたら、やはり間違いありませんでした。達也さんすげーや。
原作を読んでいた時から、「パレード」ってなんなんだろうと思っています。「表向きにこにこしながら大向うに手を振っている人たち」っていう解釈には、今一つしっくりしない気がします。パレードするには、この人たち何にもないじゃないですか。何にもない都市生活者たちの群れが、だらだら続く無意味な町? 新幹線で江戸に向かうとき、でっかいビルが何棟も並んでいて、びっしり部屋が積み重なっています。そのひとつひとつに私たちと同じ生活が詰め込まれていることを想像すると、怖くなります。それが窓外を一瞬で流れ去っていく感じが、「パレード」のような気がします。 原作の時から思っていたんですけど、通り魔殺人のエピソード、むしろ邪魔です。
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