イスラエル建国時の1948年に行われたパレスチナ住民の大量虐殺と土地略奪の事実は長年隠されてきた。パレスチナ問題の起点の一つともいえるこの出来事を、日本人のカメラマン広河隆一氏が忍耐強く40年間取材を続けた。その中核部分を編集して、ドキュメンタリー映画『パレスチナ 1948 NAKBA』が制作され、2008年3月から、日本各地で公開された。この本はこの映画のシナリオ本である。
40年にわたる広河氏の取材は、ユダヤ正規軍やユダヤ右派武装組織による暴力的な土地略奪及び虐殺、及び法律力を駆使した収奪により、パレスチナ人から420以上(530との説も)の村が消され、70万人以上の難民が作り出された、1948年の「NAKBA(大惨事)」の真実を明らかにした。かつてドイツのナチスによるホロコーストで民族浄化の被害にあったユダヤ人が、パレスチナで新しい国家イスラエルを建国する際に民族浄化を行ったという隠された事実、この小さな本に込められている真実はとても衝撃的である。一読をお勧めしたい