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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
現実にある、悪夢の世界が描かれたコミック,
By kokada_jnet (東京都大田区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パレスチナ (単行本)
87年から起きていた「第一次インティファーダ」が収束に向かっていた、91年から92年にかけて、パレスチナ「西岸」及び「ガザ」に滞在してパレスチナ人たちにインタビューし、その記録を漫画化した、「コミック・ジャーナリズム」の本。パレスチナ人たちが、兵隊たちに銃で撃たれたり、殴られたり腕を折られたり、警察で何日も拷問されたり、刑務所でひどい目にあったり、などといった悲惨な場面が次々と続くのだが・・。 そういったサッコが「聞き出して想像で描いた絵」よりも印象に残るのは・・。実際にサッコが目にした、そういう辛い経験を話す際の彼等の、何ともいえない苦しげで絶望的な表情だ。 太い枠線で、人物の顔の陰影もすべて手書きで描く、ロバート・クラム以来のアメリカン・コミック特有の絵柄が、パレスチナ人たちの苦悶の表情や、絶望の表情、怒りの表情などを見事に表している。また、時に遠近法を無視して大胆に描く構図が、登場人物たちの心理を、見事に表現する。 そして、作者のサッコ自体も、全然「勇敢なジャーナリスト」ではなく、常に緊張し、恐れている様が克明に描かれている。国自体が収容所的であるおそるべき「パレスチナ」を、体験できる、素晴らしい本だ。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
縁遠いパレスチナだが,
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レビュー対象商品: パレスチナ (単行本)
昭和40年代にはパレスチナの民衆に共鳴してテロを起こした日本人もいたのだが、今となっては、ほとんどの日本人はテレビでしか見ることがないパレスチナ。ユダヤとイスラムの戦いのように見えるが、実はそうではない。元はといえば、イギリスが戦費を稼ぐためにパレスチナの土地をユダヤに与えることを交換条件にしたことから始まっている。ここ500年ほど前から住んでいるパレスチナ人が、追い出されることになってしまった。 ほとんどのパレスチナに関する報道はアメリカ経由で入ってくるが、アメリカも実はイギリスと結託している。なので、アメリカ人のパレスチナ観は非常に悪意に満ちているといっても過言ではない。 ところがこの本では、アメリカ人が書いているにもかかわらず、極めて事実に忠実に描こうとしている。
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